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最後の職人

2009年9月26日

足袋

京足袋というジャンルでは多分最後のお店『植田貞之助商店』で誂えた足袋。

と言ってもわたしのものではない。
このお店は実際に伺って採寸しなければ誂えてくださらないお店なので、京都の知人にお願いして作ってもらった。

京足袋とはいかなるものか、ものすごく見たかったから。

ある書物で『京足袋は底の生地が少し回り込んでいるので東足袋(現在の主流の物)より数段丈夫で長持ちする。しかし、いささか無骨であるゆえ、東足袋が主流となり、京足袋の専門店はもう数えるくらいしかない…云々』

というくだりを読んだら、もう見たくて仕方なくって(^^;)

京都在住の知人にお金を渡して
『5足セットだっていうから、1足だけ私に下さい。後の4足は手間賃だと思って使ってください!引き受けてくださるなら、なるべく早く採寸に行ってね~』などという不躾なお願いを聞いていただき、ほぼ10ヶ月を要して上がってきたのがこの足袋.

祇園の芸妓さんなどの御用達でものすごく混んでいるらしい。

……でも、底の生地は回り込んでない。

……丈夫だという京足袋をなんとか復活させられないか、と考えていたんだけど

……考えていた物とは全く違っていた、残念。。

ま、でも職人技が見られて楽しかったから、いいか!
ひっくり返したり縫い目を引っ張ったりして、しっかり観察させていただいたもの~!

誂えた知人の話では、ものすごくぴったりなんですって。つまり、しわの寄る隙もないわけで踊る方に引っ張りだこなわけですね。

但し、あまりにピッタリで正座をしていると足がしびれるんですって(@@)
すごいですね、その技術。