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涼やかさとラクチンと美しさを叶える前結び用帯板

夏の帯まわり、少しでも暑さを感じずにいられたら…と思ったことはありませんか。

帯を透け感や通気性のある素材を選んだとしても、帯板で体感の暑さは変わらないのではと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

帯板は本当にたくさんの種類がありますし、いろいろ使い勝手も違って、それぞれお好みもあると思います。そんな中で、「べっぴん帯板 簾(以下、簾)」が発売以来、大人気です。

以前は、どうせ帯を巻いてしまうのだからと思い込んでいましたが、簾を研究していく中で、帯板ひとつとっても涼しさの体感が変わることや、帯の中にこもる熱が違うことがわかりました。

お客様から「涼しい前結び用帯板を作ってほしい」という要望もいただき、簾と一緒に並行して研究を行い「べっぴん帯板メッシュ前結び用(以下、メッシュ前結び用)」を発売しました。

今回は、涼やかさとラクチンと美しさを叶えるメッシュ前結び用の特長について、お伝えしていきます。

変な形の帯板には理由があった

実は、たかはしの帯板の形状は、一般的な帯板に比べると変な形をしています。

べっぴん帯板を出そうと思った当初やりたかったことのひとつが、帯板の形状を変えることでした。この形状にした理由を、ご説明します。

一般的な帯板は、割と大きめの長い長方形のような形をしています。

この帯板をつけると、帯締めの房をキュッと入れるところまで、帯が真っ直ぐ綺麗になります。ただ、ウエストのくびれ部分に帯板が入ってきてしまうと、帯板が骨盤に当たって痛いですし、立ち座りで帯板が押されることで、着くずれが起きるということがありました。

一般的な帯板とべっぴん帯板を重ねるとわかりますが、帯板の下の部分がかなり削れていますし、帯板の上部も削れています。

帯板の角の部分を削ったのは、角の部分があると帯板が腰に当たって痛いからです。

この角を削ったら痛さがなくなるのではと思い、試作してみたところ相当よいことが確認できたので、たかはしの帯板のスタンダードな形になりました。

帯板の長さは、一般的な帯板の中でも小さくて短い帯板を踏襲して、帯締めの房を入れ込むところまで、つのを出しています。そのため、帯の収まりがよくて帯がグズグズに動いてこない形に作り上げました。

帯を美しい前下がりにする魔法の芯棒

べっぴん帯板を出そうと思った当初やりたかったことのもうひとつは、裏ワザ芯棒を内側につけることでした。

裏ワザ芯棒が帯板の内側についていることによって、帯が自然と前下がりになります。すっきり美しい着姿を実現できることも、べっぴん帯板の人気の秘密でもあります。

メッシュ前結び用には、裏ワザ芯棒が二本ついています。特殊なポリウレタンでできていて、非常に緻密で丈夫です。

従来のべっぴん帯板には一本だけ入れていましたが、出したい空気感をお好みに応じて変えられるように、二本入れることにしました。

そのため、芯棒が二本のまま使っていただいてもいいですし、一本だけ入れて使ってもいいですし、何も入っていない状態がいいという場合は、何も入れずに使ってもいいです。

下腹が気になってくると、実は裏ワザ芯棒が一本入っている方が帯の形が綺麗です。

もし、裏ワザ芯棒二本が多いと感じる場合は、一本を予備にして一本ずつ入れるなど、自由にお使いください。

体型をカバーする伸縮性と横滑りするゴムベルト

メッシュ前結び用帯板は、縦には滑らず横に滑るという生地目のメッシュを使っています。ベルト部分はゴムベルトで伸び縮みすることで、いろんな体型の方をカバーできるようにしました。

実は、伸縮率も計算してたかはしオリジナルで織り出したゴムベルトです。伸縮性をある程度保ちつつ、横滑りするものになっています。

全体の形を筒状にしなかった理由は、帯板が骨盤に当たるのを避けつつ、ウエストがくびれていて腰が張っているような落差が激しい場合に、ゴムベルトが細すぎてくびれに入り込まないようにするため、ギリギリの幅を考え9㎝にしています。

ゴムベルトを貼る位置によって、ウエストの太さに合わせて調整することができます。

たとえば、ウエスト実寸が60㎝もない方でも、補整を入れたりきものを着ると、ゆるくて落ちるということはありません。

もし、ウエストが50㎝しかないという場合やお子さんに使う場合は、ゴムベルトと帯板の付け根部分を、サイズに合わせて縫いつまんでください。

前結び用ではありますが、前結びしない方にもご活用いただけます。

メッシュと名前がついていると、夏だけ使うのかと思われるかもしれませんが、通年でご活用いただけます。メッシュ前結び用があれば、一年中使えると思います。

お好みによっては、内側にポケットが欲しいとか、裏ワザ芯棒がいらないとか、いろいろあるかもしれません。

その場合は、使い勝手のお好みに合わせて、内側にポケットをつけたり、裏ワザ芯棒を取り外したりと、自由にカスタマイズしてください。

自分の好みに合わせて、足したり引いたりする創意工夫もきものの楽しみ方のひとつだと思います。カスタマイズすることによって、自分だけのオリジナルになります。カスタマイズも楽しめるといいですよね。

前結びをしている方、よかったら一度試してみてください。

女将のこだわりと愛情が詰まった帯板についての動画はこちらをご覧ください。
※動画の中で「べっぴん帯板 ゆかた用」とご紹介している商品は、現在、「べっぴん帯板メッシュ」として販売中です。

【前結びしない方にも!涼やかラクチン美しい!前結び用帯板】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る!」メッシュ前結び用


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