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和装肌着の洗濯、ネットに入れる?入れない?

普段、ご自宅での洗濯で和装肌着や補整用品・着付け小物など、どのように洗濯されていますか?

たとえば、たかはしでは麻綿を使っているため、綿がよれないためにはどうすればいいかというご質問をいただくことがあります。その際、洗濯ネットを使わない方もいれば、何でも洗濯ネットに入れる方もいます。

もちろん、洗濯ネットに何を入れて洗濯するのかの基準は人それぞれでよいと思いますが、女将流の洗濯ネットを使う基準について、お伝えしていきます。

洗濯ネットを使うメリットとデメリット

たかはしの商品の場合、ひもが長いものが多いです。

たとえば、肌着をそのまま洗濯すると、洗濯物がひもに絡まってしまいますので、ひもが長いものを洗濯ネットに入れることで、ほかの洗濯物と絡みにくくなります。

一般的に、ドラム式の洗濯機より、縦型の洗濯機は生地の摩耗が大きいため傷みやすいといわれていますが、その分、汚れ落ちがよいです。

洗濯ネットに入れるメリットとしては、生地の表面の摩耗を防ぎ、毛羽立ちを抑えることができます。天然素材のものや、型崩れを防ぎたいものには、洗濯ネットが有効です。

洗濯ネットを使うかどうかのポイントは、ひもが長いもの、表面の色が綺麗なものや、発色がよいもの、型崩れさせたくないものなどです。また、金具が付いている場合は、ほかの洗濯物に悪さをしないようにするためにも、洗濯ネットに入れることで守られると思います。

逆に、洗濯ネットに入れるデメリットは、汚れ落ちが弱くなることです。

洗濯ネットに入れると、洗濯物が動きにくくなるため、汚れが落ちにくくなります。そのため、部分的に汚れがひどいものは、先に石鹸をつけて予洗いするなどの配慮が必要です。

たかはし商品の洗濯、ネットを使う?使わない?

たかはしの商品についてですが、脱着テープが付いているもの、とくにうそつき袖などは、脱着テープのオス側がほかの洗濯物に悪さをするので、ネットに入れることをおすすめします。

メス側はやわらかいので当たってもほかの洗濯物に悪さはしません。

脱着テープの硬い部分があらわになっているものは、単体で洗濯ネットに入れるとよいです。汚れ落ちのよさや、ほかの洗濯物と絡まないようにするためや、洗濯ネットの袋が傷つく場合を想定して同じ洗濯ネットを使うのもおすすめです。

また、「満点腰すっきりパッドスキニー」は、意外と洗濯ネットに入れなくても大丈夫です。オスの面積が大きいものは貼り付く力が強いので、テープがきちんと貼り付けてあれば、洗っている間にはがれることがありません。表面が毛羽立つこともない素材なので、汚れ落ちのよさを優先するなら洗濯ネットに入れなくても大丈夫です。もし心配な場合には、洗濯ネットを使うとよいです。

「洗えるメッシュ帯枕 空芯才」は、ひもが長くても滑る素材のためあまり絡まないので、洗濯ネットに入れても入れなくても大丈夫です。

「結ばないけど枕ひも」のように金具やフックが付いているものは、洗濯ネットに入れて洗います。

「胸元ラクラク枕ひも」のように脱着テープが付いているものは、脱着テープがはがれる可能性があるので、洗濯ネットに入れた方がよいです。

そして、麻わたが入っている「くノ一夏子」、「くノ一麻子」、「くノ一涼子」の三姉妹は、ぜひとも洗濯ネットに入れて洗ってください。

「くノ一麻子」の場合は、綿のひもが長いので、「満点ガードル裾よけ」のひもも同じですが、綿のひもは摩擦力が強いので、ほかの洗濯物と絡まってしまいます。洗濯ネットに入れて洗うとよいです。

麻わたが入っている商品は、そのまま洗濯機で洗うとわたがよれてしまうことがあるので、洗濯ネットに入れることをおすすめします。

わたを5mmのシート状にしてその上に樹脂をひいていて、わたがよれてどこかに偏ってしまうと着ごこちが変わりますし、期待する効果効用も変わってしまいます。樹脂をそのまま洗濯機で洗うと摩擦で引っ張られてしまうので、わたがよれやすくなります。

とくに「くノ一麻子」を洗濯ネットに入れて洗濯する場合、脇の部分や衿元が外側に出るように折りたたんでから小さく丸くした後、ピタッと収まる大きさの洗濯ネットに入れるとよいです。

大きい洗濯ネットだと中でほどけてしまうので、長持ちさせるためには小さめの洗濯ネットに入れてまったく動かないようにすることで、わたがよれるのを防ぎます。

小さく丸く巻いて動かないようにすることで、普通水流で洗濯できますし、普通脱水をかけることもできます。

同じようにTシャツやセーターなども、ちょうどいい大きさの洗濯ネットに入れると、よれるのを防ぎ、汚れ落ちもよくなります。大きい洗濯ネットに一度にたくさん入れると、洗濯物が重なった部分に洗剤が届かなかったり、水がまわりにくいということもあるためです。有効活用するには、洗濯ネットに一枚ずつ入れるのがポイントです。

洗濯ネットは百均で安く売っているので、色々な形のものを活用すると便利です。ぜひ参考にしてみてください。

女将による洗濯ネットの動画はこちらをご覧ください。
【和装肌着の洗い方!洗濯ネットに入れる?入れない?】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る!」


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