【きもの初心者必見】麻に種類ってあったの?!
こんにちは。たかはし新入社員の鷹木です。
2回目となる今回ですが、ブログ事態も新人なもので・・・2回目でも全然慣れず(-_-;)
文章を作る事の難しさを痛感しております。こんな私の今回の“学び”にも是非とも良いお付き合いを(笑)
よろしくお願いいたします!
近江の麻って何?麻にも種類ってあるの?
私自身、入社してから約半年になりますが、入社してからすぐにとりかかった仕事で目にした、たかはしのオリジナル商品の一つが夏用の「涼感マスク」でした。
たかはしのネットショップでのマスク紹介のページには、
「天然素材でありながら、下手な化学繊維よりもはるかに高い涼感を誇る”麻”。その中でも最高品質と言われる近江の麻を外側に使用。」
と記載されています。
そこで出会った近江の麻…
ん?近江の?麻の中でも最高品質…??
たかはしの社員になるまで“麻”は知っていたけれど、その中でも更に種類があるなんて…
しかも!
近江=おうみ
と読むことすら知らなかったのです、恥ずかしい〜〜〜!!(//;▽;//)
たかはしの先輩方に聞くより先に…とりあえず読み方を母に聞いてしまいました(笑)
そこで今回は、“一種類の生地”の中にも更に様々な種類がある事、中でも“麻”の種類と品質に注目しました。
麻にはたくさんの種類がある
「麻」という名称は日本独自のもので、本来は大麻を指していましたが、現在は植物から採れる繊維を総称して「麻」と呼んでいるそうです。
国際的には、
- リネン(亜麻)
- ラミー(苧麻)
- ヘンプ(大麻)
- ジュート(黄麻)
- アバカ(マニラ麻)
- ヘネケン(サイザル麻)
など、それぞれの名称がありますが、現在、日本で「麻」と表記できるのはリネンとラミーに限られているようです。
えっ、じゃあ海外の人に「麻」って通じないんですね!
知らないって恐ろしいです…(@_@)
リネン(亜麻)
人類最古の繊維と言われ、古代エジプトでミイラを包む布に使われていたといいます!
ミイラ!テレビや本以外に、私は美術館でも実際にミイラを見たことがありまして、その時に使用されていた布が最古のリネンだったとは〜〜〜驚きです(゚Д゚;)!
当時は普通にミイラに夢中でしたが、たかはし入社の未来の為に、もっと布の方も見ておけば良かった…(´-ω-`)
ラミー(苧麻)
苧麻(ちょま:カラムシとも言われます)を原草とし、多年生の植物で高温多湿を好みます。
寒さに弱く霜が降りると枯れることがありますが、翌春には新しい芽が出てきます。
しかし、現在は日本国内での栽培はほとんどされておらず、中国、フィリピン、ブラジルが主な産地となっているそうです。
では、”近江の麻”とは?
上記に記載した通り、麻は全般に乾燥すると織りが困難になるので、麻織物には湿潤な土地が適します。
そこで、琵琶湖からの豊富な湿気により麻織物に適する環境であったため、麻の一大産地になったと考えられるのが、滋賀県湖東地域=近江だったのです!
その恵まれた滋賀の自然環境で発展した麻を“近江の麻”と言うそうです。
種類というより、地域ブランドですね。
その「近江の麻」を使い、ある方法で生地をつくると、「近江上布」となるそうです。
上布って何ぞや??
ネットで調べてみると、『上布(じょうふ)』とは、「上質な布」のことを指すそうです。
絹や綿が使われる前、着物の素材といえば葛や楮、麻が一般的で、麻の中でも更に高級なものとされたのが「上布」です。
上布は、上質の細い糸(苧麻)で織った薄手の織物のことを言い、上質の麻織物は上布であると言って良いそうです。
上布をつくるには、苧麻を「手積み(※)」で細い糸に加工する必要があり、高い技術が用いられていたそうです。
※手積み・・・麻を細く裂いて紡ぎ、撚り合わせること
上布の6種類
上布は地域によって異なる技法で織られていて、その代表的なものが“6種類”に分類されており、有名でした!
- 八重山上布
- 宮古上布
- 会津上布
- 越後上布
- 能登上布
- 近江上布
また、たかはしの反物で「ひとえ麻」という反物があります。
ひとえ麻は、小千谷縮(おぢやちぢみ)を使用しており、これもまた「越後上布」という新潟県小千谷市周辺を発祥とする苧麻(ラミー)を使った最高級の麻織物なのです。
小地谷縮
新潟県の魚沼では、湿度の高い雪国の自然環境や風土が麻織物の生産に適していることがわかりました。
越後上布は上質な苧麻糸と古来から伝わる技法を用いて作られるため、上布の中でもトップクラスの品質を誇っています。
手触りも格別で、ほどよい張りを持ちながらふわりとしてした質感が特徴のようです。
実は私、(ミイラに続いて(笑))学生時代も新潟で過ごしておりまして!
南魚沼市という、まさに魚沼の米どころにいたのです!
小地谷出身の友人宅にも行かせて貰ったこと、ありました!
確かに、冬には宮城から行って驚いたほどの積雪量と、美味しい米が出来る素晴らしい自然環境でした。
通学時でも毎日飽きずにやっていた雪合戦と、卒業までお世話になった美味しい米で伸び伸びと学生時代を満喫してきた事を思い出します(*´ω`*)
おかげで(いや、元々ですが…)米が大好き過ぎて、それが後に鷹木家の“妖怪米食い”の誕生に繋がるわけです…(笑)
そんなに小地谷縮の身近にいながら、これまた魚沼の環境と米と友人達とのハッピー生活に夢中で(ん?もちろん学業にも専念はしましたよ!)…ミイラのもっと前から、たかはし入社の未来の為に小地谷の伝統に興味を持っていたら良かった…(-“-)
まとめ
冒頭で疑問だった、「近江の麻って最高品質なの?」という点について、
- 日本産の麻であること
- 高い技術である「手積み」作られた近江上布であること
これらが最高品質だと言われている理由だと思いました!
そして、“麻”といっても、沢山の種類と品質があり、上布についてもその歴史と文化は古く2000年以上も前からつくられていたとされている種類もありました。
一つの生地の中に“ランク付け”された布があるのかと思っていましたが、そうではなく、
琵琶湖のおかげで発展した「近江の麻」も、雪国だったおかげで重要無形文化財に指定された「小千谷縮」も、それぞれの恵まれた自然環境で発展した自慢の地域ブランドなのですね。
そんな“上布”を扱っているたかはしの商品も、ぜひぜひ皆さんに見て頂きたいと改めて思えた今回の学びでした(*´з`)
今回も、きものに関する知識を得て、ちょっとは、きものレディに近づけたかな……
……
…まだまだですね!頑張ります!
最後までご覧いただきありがとうございました。次回もぜひご覧くださいませ!
麻を使用している商品
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