平成25年3月

今年の冬は寒いです。降雪量の観測史上もあちこちで更新しまくりですしね。
寒がりの私にとって、こう寒いと防寒対策が問題でしたが、実は着物を着るようになって暖房費がぐっとお安くなったんですよ～。
これって省エネ時代にすっごいことじゃないですかね。笑
着物が寒いのは首、腕、足です。
これを解決すると冬にはもってこいの衣服になるのです。

まず首は衣紋の抜きを小さくすること、スカーフやマフラーで補う、もしくはハイネックを着ちゃう！で解決です。

次に腕ですが、これはもうババシャツを着る、ロング手袋をする、でこれもほとんど解決します。
思い返せば５年前、当時はアームウォーマーという製品がほとんどなく、レッグウォーマーのタグを取ってアームウォーマーで売り出したものです。
だって、どうしても腕の寒さを防ぎたかったのです。
でもそれに見合う商品がない！作る術もない！時でしたから致し方ありませんでした。
うそついてごめんなさい！でも、翌年にはその製品、レッグ＆アームウォーマーとして売り出してきたんですよ、仕様も全く同じままで！やったね、と思ったものです。
もう時効だからお話しましたけど(爆笑

最後に足ですが、当店の提案のように襦袢を着ないなんてことなら尚更足は風にさらされますね。
で、まっ先に私がしたのはレギンスを履くことでした。
これは随分と暖かいし、同じように履いていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。
随分前に『乙女シャツ』というのがあって、そのシリーズのレギンスは随分売れました。
薔薇柄のとドット柄があったのを覚えています。

その後、足首のちょっと上を温めるために足袋ハイソックスを出したり足先のためにボンフィット足袋や二重ネル裏を出したり…、
とにかく着物の『困った！』を解決するためにのみ、モノづくりをし続けています。

最近、と言ってもここ1～2年ですが気が付いたことがあります。
着物は体も温めてくれますが、実は今の世の中においては心を温めてくれるアイテムなのですね。
なぜって着物を通して、日常では出会えない出会いがあるからです。
そしてその出会いは共通の趣味を持つ大切な仲間になっていくのです。
若い子がコスプレして群がる、あれにどこか似たものがある気がしてなりません。
コスプレと言っちゃ品がないのですが、それにハマる心理と着物にいきおい走る昨今の大人たちには、どこか共通点があるのかもしれません。
着物には人と人を繋ぐという効果効用がありますが、それは親子や身内だけではなく様々な形で現れてきているのですね…

震災以来、モノの価値観が変わったとよく言われます。
それは見えないものを大切にする価値観。
私には、着物を愛する方が増え続けていくように思えてなりません。