平成26年9月

きものよきもの

気仙沼にある実店舗は間口4間ほどの小さなお店です。
今年の夏は『浴衣男子』ブームの当店でした。
とにかく、男の方の浴衣がお店始まって以来最高の売上だったことは間違いないです!
男物は例年はせいぜい五、六反というところでしょうか、ほとんど女物なのに、今年は十五反ほど売れたでしょうか。(最高って言ってもそれくらいですが 笑)

それにしてもなぜ、そんなことになったかと分析してみれば、やはり『日本人の細胞に入り込んでいる着物』の姿が浮き彫りになってきます。
つまり、みんな、着てみたいんです!

たとえば、この夏、お相撲さんたちが気仙沼の地を訪れて下さいました。
気仙沼にある市民体育館に土俵を支援してくださったのです。
もちろん、それに伴い歓迎会やら譲渡式のイベントなどがあり、強くてかっこいい力士たちが浴衣姿でこの町を闊歩したわけですが、その姿に触発されて何人もの男性が浴衣を注文に来たのです。
しかも、一人ではなく連れ立って、です。

表向き、『まったく〇〇は強引なんだからなぁ~』などと言いつつ
『いつかは欲しいと思っていたんだ、いい機会に出会えてよかったよ。』と仰ってたり…

また、ある団体のリーダー格である男性が浴衣を作ってくださいました。
この方は長身で聡明で本当に素敵に着こなして下さるのですが、そうしたら、なんと!その部下の方など回りの方がやはり触発されて作りに来たのです。

その中のお一人が着た後に畳み方がわからないと持っていらっしゃいました。
その時『いや~、おれもまんざらじゃないって思えたよ。飲み会の時、また着ようかな。』ですって。

いや~、本当にうれしかったですね。
着物男子、本当にかっこいいですし、女性のみならず着用願望は同じようにあるんだと確信しました。
思わずブックオフで男子着物の本を何冊も買ってしまいました。笑
うちのネットショップはどうしても男性物が少なくて、その点男性に不親切なお店になっていることを改めて実感、今後改善すべき点の筆頭にあげなくてはいけないと心に誓った今年の夏でした。