

お客様の声の延長線上に、商品があった
長年、お客様のきものと向き合い続ける中、たかはしがまず注目したのはきものをとにかく着てもらうことであり、そのための「肌着」でした。
きものを着てもらうためには、お客様のきものをよく守り、さらには着ごこちのいい肌着が大切だと思い至ったのです。
「体に合わない」
「快適でない」
「着物が汗で汚れてしまう」
そのような声に応えるために、ありとあらゆる既存商品を買い求め、試しました。
でも、それが見つけられなかった時、初めて「自分でつくる」という選択をしました。
2005年、最初の商品は和装スリップでした。


素人だったから、できたこと
始めは型紙がなければいけないことも知りませんでした。パターンと呼ばれる型紙の用意をするために他社の商品を解いてはまねるところからのスタートでした。
それでも試作を繰り返し、一枚のスリップを仕上げるのに2年を要しましたが、仕上がった時の喜びは今でも忘れられません。
関わるすべての人にとって良い形を考えました。
その結果、製造から販売までを一貫して行う、今の販売方法を選びました。
当時の業界ではあり得ない販売方法だということも知りませんでした。
そのため、販路を開拓するのに大変苦労しましたが、それでも少しずつアイテムを増やしてきました。
業界で初めて、肌着の試着販売を取り込んだのもその頃です。
直販で、イベントで、全国への出張販売で、着付けの場で、お客様の声を直接受け取り続ける。それは商売の効率だけを考えれば遠回りな方法です。
ですが、お客様と向き合い続けることなしに、本当に必要なものは見いだせないと考え、自流の方法を貫いてきました。
お客様の声が商品になる。
商品がお客様の手に届く。
その声がまた次の商品につながる。
たかはしはその循環の中で、ブランドを育ててきました。


発売後も続く、改善の積み重ね
「このスリップ、もっと良くなるのでは?」という思いが湧き上がってきたのは、販売から約10年、何とか軌道に乗ってきたあたりのことでした。
その頃から、モデルにサンプルの商品を羽織らせては鋏を入れ、体に沿うラインを導き出すようになりました。
引っ込んだ部分には生地を足し、カーブを恐れず着た時の感覚を確かめながら形を決めていく。「立体裁断」と呼ばれる手法だと知ったのはずっと後のことです。
きものは直線で縫うものという思い込みからか、肌着は直線を多用しているものが今でも基本とされています。しかし身体は球体です。まっすぐな生地をまっすぐ縫えば、体に沿わない部分が必ずできます。
業界の常識を知らなかったこと、恐れなかったことが、結果として新しい設計方法を生みました。
私たちがお客様にお届けしたいのは、商品そのものだけではありません。
「困ったときは、たかはしきもの工房」
そう思っていただける、安心だと考えています。
ブランドをつくりたかったわけではありません。
ただただ、目の前のお客様にきものを着てほしいという願いが先にありました。
その手段として、ものづくりを手掛けたことが、
「たかはしきもの工房」というブランドを生んだのです。

2つのブランド
「まとう喜び」と、そこに生まれる幸せに寄り添ってきた会社として、現在2つのブランドを展開しています。
商品は全国300以上の取扱店を通じてお届けするほか、オンラインストアでの販売、出張販売やイベントでも直接お客様と向き合い続けています。
悉皆の仕事から続く「お客様の声を聞く」という姿勢は、ブランドの形が変わっても、たかはしの変わらない軸です。
たかはしきもの工房
きものを日常の装いとして楽しむための道具を開発・販売するメインブランドです。和装スリップ・肌着・補整・帯枕・帯板・小物類など、きものを着るためのあらゆる道具を手がけています。全国300以上のお取扱店様を通じてお届けしています。やさしく、たのしく、おもしろく。きものを日常の選択肢に。
感謝の葬送衣びゃくえ
天然繊維にこだわった白衣のブランドです。装いの中でも、特別な場面に寄り添う衣をつくっています。化学繊維では代えられない、天然素材だからこその役割があると考えています。


