たかはしきもの工房は京染悉皆のお店としてスタートしました。
絹のきものを熟知し、売るものとしてのきものではなく「着る」という視点で取り扱う中で、肌着の大切さに気付いたことがメーカーとしての始めの一歩でした。
絹きものを身近にしてもらうために、着用によるきものの傷みを軽減することから始まり、さらにはもっと日常的に着て楽しんでもらうために、「着なくてはいけない」から「着たいから着る！」を目指したものづくりをするようになりました。
初めは体液によるきものの傷みを軽減することだけだったものが、きものを快適で簡単にきれいに着るためのアイテムがどんどん増えていきました。
肌着の開発を始めたとはいえ、小さな小売店が自社で縫製工場を持つなど、夢のまた夢でした。
しかし、素材や品質に責任を持つために国内生産にこだわり続けていたたかはしきもの工房にとってはその機会が訪れたとき、一瞬の躊躇を超えたらもう迷いはありませんでした。
良い素材を、丁寧な縫製で仕上げるだけでなく、次から次へと生まれるアイデアを具現化し、商品化できるのは、自社縫製工場があってのことだからです。
素材にこだわるたかはしきもの工房は、肌触りだけでなく、機能をも追求します。その精神を表す代表的な素材が、国産の上質な綿楊柳の生地や近江の麻わた、薄手で丈夫なキュプラなどです。どれも探し続けて出会った素材です。
肌着の機能を追求するたかはしきもの工房の製品は、設計とパターンがとても重要です。優秀なパタンナーがいるか、と言われれば決してそうではありません。社長をはじめ、そこそこの知識の集合体なのだと思います。
では、なぜ商品開発が途切れずに行われ、それがヒットするかと言えば、それは好奇心を育てている会社だからだと思います。固定観念を捨て、もし〇〇だったら、もし〇〇が可能なら、もし〇〇が使えたら…
今までにない価値、商品を見出し生むことに興味を持っている会社、そういう意味でたかはしのスタッフはとても優秀です。
そして何より、店舗と現場スタッフの連携の良さが大きな潤滑油になっています。
たかはしきもの工房の縫製工場は稼働し始めてまだわずかしか経っていません。しかし、新人の技術を磨くベテラン陣と、休みない稼働、そしてオリジナル商品の開発が、たかはしきもの工房の縫製技術を倍速で上げています。
誰でも「着たいときに着られる」やさしい、きものであってほしい―
たかはしきもの工房は、下着や小物できものが身近になる提案を続けています。
そして、やさしいきものは、やさしい素材でお届けしたいから、素材も縫製も日本製です。
手入れや汚れを気にすることなく、きものをたのしんでほしい―
たかはしきもの工房は、大事なきものを守る気持ちと工夫を下着に込めています。
また、ほかにはない豊富なサイズ展開も、きものをたのしんでいただくためのこだわりです。
たかはしきもの工房の原点は、“ほかにないもの” “着る人が探しているもの”を作ること。
ユニークな発想と、徹底した検証・モニタリングを繰り返すことでオリジナルを作り続けています。