平成27年5月

きものよきもの

最近お問い合わせの電話やメールが増えてきました。
もともとオリジナルで商品を作って直販していますから、普通のネットショップよりは多いのだろうなとは思っていましたが、最近頓に増えたのです。
質問の内容は細かいことになるので、やはりベテランスタッフが対応に当たる場合が多いので、彼女らは仕事が増えて大変なのですが、でも嬉しそうです。

なぜなら、真剣に少しでも快適に着物を着たいと願うお客様が増えてきた証拠だからです。
うちがものづくりを始めた頃は、肌着や帯板の類は家にあるものを何の疑問もなく使う、あるいは着付け教室や着物屋さんであてがわれて買ったものを使うというのがほとんどでした。

着物や帯はさすがに好き嫌いで好みのものを選ぶことが普通でしょうけど、インナーに関してはどうしてなんでもいいのだろう…と思っていました。
腰ひも1本、主体的に選ぼうと思えば、今はインターネットや着る人目線の雑誌なども増えたので比較検討できますが、当時は主体的に小物類を選ぶという方はほんの一握りでした。
毎日のお問い合わせに

「ああ、こんな日が本当に来たんだな…」

感慨深いものがあります。
下回りを変えることで、着心地も着姿もものすごく改善されます。
それは洋服でも一緒でしょう。
ブラジャーなど何社も試してみてますよね、色々試すうちに自分好みを決めていますよね。
それがなぜ着物のこととなるとおばあちゃんの小物でも下着でもいいと思うのか…、とても不思議でした。
でも今は違います。
インナーや小物が大事、そう言い続けてきたことがやっと実って来たんだと感じます。
そしてそれは取りも直さず、着物を着る方が増えたという事を意味しているのです。

たかはしきもの工房は着物を着ることを真剣に考えている肌着屋です。
でもひとつしっかりお伝えしなくてはいけないことがあります。
それは誰にでも受け入れられるものづくりはしていないという事です。
なぜなら、誰からも受け入れられるものは誰にも一番とは思ってもらえないものだからです。

だから、うちの商品に何かのお気に入りがあったとしても全てが気に入るとは限りませんのであしからず。
どうか、他店のものもよく見比べて、本当に合いそうなものを選んでください。
それでもある程度の授業料は発生する事でしょうから(笑)

その授業料を極力少なくして頂きたいので、たかはしきもの工房は試着後サイズが合わないなどの場合の交換に応じます(使用前に限ります)。
安心して、遠慮なくお申し出ください。