平成25年9月

きものよきもの

東京日本橋は『着物の街 日本橋』を掲げ、着物で日本橋を発信していこうという取り組みが十年程前から行われています。

その一貫で昨年より始まった着物ファンイベント『きものサローネin日本橋』。
今年はその規模をぐぐっと大きくして開催されます。

十月二十日から三日間、日本橋にある三井不動産所有のビル『COREDO室町』と、そのお隣野村不動産所有のビル『YUITO』を会場に開催されます。
出店業者百六十四店舗と、昨年の何倍もの規模に拡大、名実ともに日本最大級のファンイベントと言えるものになります。

これは日本橋が着物を前面に押し出す『着物ウイーク』という時期に日本橋の全面的な協力があってこそ実現するもので、イベントの主催者側が経費を全て出しながらでは成し得ない企画なのです。
何を言いたいかと言うと、つまりそれだけお得なイベントだということです。
本格的なファッションショーが六コマもあり、メーカーからの新作発表の場と直に販売する小売店やインディーズショップが混在するイベントなんてサローネ以外では聞いたこともありません。
しかも何より楽しいのは来場者の着物姿です。
木綿に下駄の方、花魁風あり(汗)、本格的な訪問着や振袖もありで着物人種の坩堝と言えるでしょう。
昨年、訳も分からず参加して、私はそれが非常に楽しくあっという間に終了していたという感じでした。

特に感動的なのは今まで売り手市場であった呉服業界が、着物ファンのためのイベントを京都と東京が手を取り合い行なったという点です。
今までなら絶対に有り得ない形なのです。
バブル崩壊、リーマンショック、大手の倒産を何度もくぐり今の呉服業界は青息吐息です。
全盛期の10分の1とも言われる中、やっとエンドユーザーのほうを見るような体制になりつつあると言えるでしょう。
マーケティングもないままに生き残ってる化石のようなこの業界にもやっと新風が吹いてきたのです。
是非、お立会い頂ければ幸いです。

当店はこのサローネをきっかけに、新パッケージを発表する予定です。
商品はオシャレ度のない実用本位のものですから、せめてパッケージだけでもすっきりと大人可愛くしてみたいとずっと思っていて、やっと重い腰を挙げた次第です。
お店のロゴマーク、ブランドネーム、全て一新するつもりです。
満点スリップ考案から十年、当社としての大きなステップを踏み出すつもりです。

その時に当てて、20日夜の部の歌舞伎チケットを用意しました。
欲しい方に斡旋しています。
また、当社が入るインナーブースでは着付けを千円で受け付けます。
着物の方がきっと楽しいはずですから!

大変な人ごみになりますので、お体の弱い方や小さなお子様は大変かもしれませんが、一見の価値ありです。
どうか、呉服業界の心意気を感じていただければ幸いです。
着物熱ムンムンの東京から全国に発信します。是非多くの方たちのご参加をお待ちしております。