平成26年1月

きものよきもの

新年 あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

というお定まりのご挨拶をしないと、一年の始まりにきまりが悪い気がします。
ただ日が変わるだけなのに年越しから忙しいったら!
それでもこれが節目というやつで、それを大事にして折り目を付けて暮すことが大切だと教わって来た結果が『きまりが悪い』に繋がるんでしょう。

我が家では、年始のご挨拶にいらっしゃるお客様が多かったので、おせちは欠かせませんでした。
ですから晦日からおせちを作るため台所に立ち続けるのは当たり前で、それは嫁いでからも続きました。

子供たちが幼く忙しい頃、おせちを作るのが大変だというと嫁ぎ先の母は
「作らなくていいよ」とあっさり言ってくれたので、(楽できる!)とほくそ笑んだものの、
実家の母は

「何言ってるの!季節の習わしを子供たちに教えなくちゃいけないんだから、たとえカラのお重でもいいから出しなさい。」

と叱られたものです。

まさかカラでは出せないので結局は作ったわけですが、作り続けてきたことに意味があったと、一昨年娘を嫁に出してわかりました。
嫁ぎ先はおせちは出さない家だと知ると、娘はうちに来ておせちを作ると言い出しました。
おせちがないとお正月の気がしないと…。私は今度こそ寝正月が出来ると楽しみにしていたのですが、あいにくそれは叶いませんでした。笑

育てるとはこういう事なのですね。

で、今年はどうかと言えば私の母が料亭のおせちを奮発してくれたので、娘の家族も一緒に我が家でおせちを囲みました。
台所に立つ時間はぐっと減り、でも美味しいおせちは頂けて、とても有意義なお正月でした。
 
着物も様々なシーンの一コマを飾る大事な脇役としてあらゆるシーンに登場します。
最近、着物はブームの波に乗っていますが、これもやはりおばあちゃんやお母さんが好きでいつも着物を着ていたという方ほど着物にハマりやすいのも見て育っているからなんですね。

見せてくれる世の中のお姉さんやおばさんがどんどん増えてくれることを願ってやみません。