平成27年7月

きものよきもの

最近、麻子ちゃんが大人気です。
麻子ちゃんとは麻わたを使った当社オリジナル補整着『くノ一麻子』のことです。知ってますよね~笑
 
今月は、私がなんでこの肌着を作ろうかと思い立ったか、のお話をしたいと思います。

私は一か月の半分くらいは出張しています。
そのうちの7割はいわゆる行商です。講習会や商品説明会といえば聞こえはいいですが、つまり商品を担いで(今は宅配便です、実際に担ぐわけではありませんが 笑)日本中あちこちの着物屋さんのお店を借りてフィッティングとお見立てをするわけです。

この『お客様にたくさん触れる』という時間の中で補整のことがよく話題になります。

お客様「私、補整にはわたを使っているのです。着付けの先生に教わって縫ったんです。」

私「わたですか?それ、お手入れはどうしているんですか?」

お客様「(小さな声で)…洗えないから干すだけなんです…」

こういう会話を何度も交わしました。
洗えない上に暑いだろうなぁ~、それっていやだろうなぁ~

そう思ったのが始まりでした。
わたを使うのか…、それに代わるものはないかな~とずっと考え続けました。
洗えて、補整になって肌に優しくて涼しいもの、何かないかな…

私の場合、しつこいのです。笑
それが解決されるまでずっと考え続けます。
でもそうしてると必ず答えが見つかるんですよ!

今回、その答えは麻を使ったわただったのです。
洗濯にも耐えうるようにシート状にしたものを中綿として使用、お肌の弱い人でもなるべく使えるように国産綿楊柳の中に麻わたを挟みました。

これは画期的な商品だと思っています。
補整が出来て汗も取り、その上、涼しいなんて普通有り得ません。
しかも胸元と紐の形状を工夫することによりキモノブラも抜くことが出来るのです。 

…ただ、胸の大きい方、体に厚みのある方にはお勧めできないのが残念なのです。
麻わたの厚みが胸元をもっとふっくら見せてしまうのですから。本当にこれが悔しい!
そうなるとそれを解決したいと、また頭から離れないのです。
これはもう病気としか言いようがありません。
死ななきゃ治らないっていうあれですね。
 
だって楽しくて仕方ないのです。
お客様が喜んでくださるのですから!