平成29年3月

きものよきもの

着物を販売する業者さん向けの見本市を年に一回だけ京都で行っています。
呉服専門店さんやデパートさんが仕入れに来る期間に出店し、うちの商品を紹介することでお取引先様を増やせるかもしれない大切な機会なのです。

博多帯の西村織物さんのご厚意で会場の一部を使わせていただくようになって今年で4回目を迎えたのですが、今年はものすごく感じるところがありました。
それは一斉にお客様の納得が早くなったということです。

納得が早くなるって変な言い方ですが、そう言う以外に適切な言葉が見つかりません。
それはどういうことかと言えば、「うちの商品の特徴はこういう素材を使っておりまして、〇〇な特徴があり…」という説明をある程度するわけです。
その時のお客様の反応やお顔に現れる関心度により、その次の展開を考え、さらなるプレゼンを行うわけですが、今年のお客様は押しなべて皆さん、その時の理解が超~早かったのです。
見ただけで、「これなに?」と興味津々で聞いてくださったり、二言三言ですぐに販売会を決めてくださったり。
それはそれは去年までとはずいぶん温度が違って感じられました。

それはなぜかと思うに、全国的に着物熱が高まっているとしか考えられません。
着物を買いたい欲求ではなく着たい欲求が高まっているのです。
で、それを感じている呉服屋さんが、お客様に着物を楽しく着ていただくためには、を考えているからこそ、うちの商品を見て、すぐにピンと来るのだと思います。

百匹目の猿現象って聞いたことはありますか?

生物学の現象と称して生物学者のライアル・ワトソンが創作した物語のことです。
簡単にかいつまんでお話しすると、とあるところの猿が海水でイモを洗って食べるようになると、同行動を取る猿が群れの中にも増えていき、そのサルが百匹目を超えるようになるとさらには場所を隔てた猿の群れでも突然この行動が見られるようになるというお話です。

つまり、意識がつながっているというか、なんともオカルトチックな触接見てで確かめることがの出来ないお話ですが、その現象を思い起こしてしまうような、明確な変化が今年はあったのです。

着物は魅力的な衣装です。
母から子へ、子から孫へと衣類を受け継ぐことが出来る世界的に見ても本当に珍しい衣装です。

その着物が、今まさに求められてると感じられてワクワクが止まりません。

よし!