平成29年6月

きものよきもの

今月、「くノ一涼子」という商品を新発売しました。
これで「くのいちすずこ」と読みます。

簡単に言うと、タンクトップ型の涼しいブラですが、ずっと発売したかった悲願の商品でもう三年も温めてきたものです。
麻子、夏子に続いて麻わたを使用した涼しい三姉妹です! 

着物は本当に流行ってきています。
それはうちのような商材が動くことでわかります。
だいたい少し前(と言っても十年とか二十年の話しですが💦)、自分に合う肌着を探そうなどという思いを持った呉服屋さんもお客様もほとんどいらっしゃらなかったと思います。
あるものを手にし、和装の肌着はこんなものという雰囲気だったと記憶しています。
でも最近は、着物を着たくて着る人がとても多くなってきました。
これはとっても嬉しいことです。
そしてその嬉しさと同時に思うのです、うかうかしていられないぞ!と…

うちのような小さな田舎の会社が、今のように全国の皆さんからお買い上げいただけるのは奇跡だと思っています。
もちろん、インターネットの普及や商品開発にかけてきた専門知識や情熱があったからこそとは思うのですが、肌着を作って足掛け十五年、振り返ってみるとそれを差し引いても奇跡だと思えて仕方ありません。

それはなぜかと言いますと、至る所に絶妙なタイミングで販路に繋がるきらめきがちりばめられているからです。
で、それは「ラッキー」だとか「偶然そうなってよかった」などと一見はそう見えることばかりです。
でも、これはたまたまのラッキーや偶然ではない、と今は言えるのです。では何か…

結論、それは祈りではないかと感じています。

思いの強い人が一人いれば、事はなる、とよく言います。
ああ、そういうことなんだなと腑に落ちた気がするのです。

だから私は社員にいつも言います。

「いつもいつも良い商品をお届けすることだけを考えましょう」

と。

自分のプライドみたいなくだらないものは捨てて、必死に考えて考えて考え抜きましょうと。

いつ、大きいメーカーがうちの商品に似たものをど~んと売り出すかわかりませんし、もっと創意工夫があってかわいらしい品物を作り出すブランドが出てこないとは言えません。
これからもご支持いただくためには、みんなで一所懸命祈るように仕事に向き合う以外、ないと感じています。

これからもたかはしきもの工房は、より着物を楽しめる商品を生み出すために祈り続けます!