平成29年11月

きものよきもの

たかはしの女将である私、今年で満58歳になりますが生まれて初めて自分の車を買いました。
今までは社用車を我がもの顔で使用していたのでマイカーは必要なかったのですが、さすがに工場や倉庫への行き来に車が必要だということで、日中はもとより、出張の時に一ノ関駅に乗り捨てていくなんてことも言語道断!許されなくなっていたのでした。

ここ数年、お取引先が増えてくるに従い、十分な倉庫をいまだ持てないでいる当社にとって、あっちこっちにおいてある荷物を取りに行ったり仕舞いに行ったりと、それはそれは忙しい毎日なのです。

社員も増え、本当に有難く嬉しいことですが、車を買ったところで駐車場もないわけで、私はここ数年ずっと車を我慢しておりました。 
けれど、けれどです。
新幹線に連絡する最終の在来線は本数が少ないうえに待ち時間が長く、吹きすさぶ寒い寒い一ノ関駅で30分以上待たねばなりません。

朝も5時には家を出なくてはというそのことが、とっても負担に感じられるようになってきました。
(毎日2時間通勤とかの方には笑われますね~)
なぜなら、出張もどんどん増えてきたからです。
月に何回、一ノ関の往復をすることでしょう。
暗いホームに疲れ切ってポツンといることが本当に耐えがたい気持ちになってきた頃に、たまたま満杯だった駐車場が空き、うちに声がかかったのをきっかけに、とうとう念願だった車を買ったのでした。 

一ノ関の駐車場に、何日も何日も黙って待ってくれている姿が本当にかわいくて、思わず「ゴローちゃん」と名前まで付けてしまいました。
これはナンバーの後ろ2桁が55だからですが、いけいけゴーゴーと言ってくれているようで、ことのほか気に入ってます。

ところで、なぜそんなことをお話ししたかと言いますと、何のことはない!
空芯才がとってもラクチンだと言いたかっただけなのです。
前置き長くてすみません。笑

自画自賛していいですか?
本当に空芯才は良い商品でした。
車を買ってから着物姿で何時間も運転することがあるのですが、まったく背中が苦しくならないんですよ。
(あ、これはDXかNの場合で、Bigは中芯が固めなので幾分あたりを感じますので、長時間の運転時はやめた方がいいと思います。)

先日、飛行機で移動の時に客室乗務員の女性がすっと近づいてきて「腰あて用の枕をご用意いたしますか?」と気遣ってくれましたが大丈夫ですとお断りしました。

きっと彼女は帯枕で苦しい思いをしたことがあるのでしょうね。
だから着物姿のお客さんには声をかけていたのだと思います。
そんなことは初めてだったので、決してマニュアル的なものではないでしょうから。
車に乗ると、ふっとその時のことを思い出してほくそ笑んでしまいます。
空芯才は本当に良い帯枕ですよ~笑