平成30年1月

きものよきもの

新年 あけましておめでとうございます。
今年もご愛顧のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

今年の冬はものすごく寒いですね。
寒暖の差が激しいと経済効果があって景気のためにはとても良いこと、それと米などの農作物もおいしくなると聞くので、それを楽しみに寒さをしのぐ毎日です。
と言っても、実は着物は本当に暖かいのです。

洋服姿のスタッフの室内温度にすると暑いほどで、
「みんな、暑くないの?暖房強すぎない?」
と聞いて、
「いえ、全然」
と冷たく返される毎日です。
まるで姑みたいになってる点では肩身が狭いのですが(笑)、たまに洋服でいるとホッカイロが離せません。

きものは本当に女性の体を守っているんだな、しかもエコなんだよな~といつも思います。
そう言えば、昔はきゅっとえもんを締めてきものを着ていましたよね。
えもんを抜いて着ると首筋がさわやかで暑さを逃がすことが出来ますが、締めて着れば暖かいからという理由が大きかったのではないでしょうか。
単に普段着っぽいとか礼装着付けだとかいうことではなくて、逆に今の着方の主流がえもんを抜くようになった理由には見え方だけではなくて、温暖化や空調が整ってきたことも関係あるのでしょうね。

ところで、肌着製造メーカーとなって足掛け十五年ですが、実は専用の配送センターを持たずにここまでやってきました。
創業五十年となる京染悉皆の店舗の事務所、在庫部屋、ミニ催事スペースをやり繰りしながら毎日多くの荷物を出荷しています。
途中、東日本大震災があったので仕方なかったことではありますが、労働環境としては最悪の中、スタッフの頑張りのみでここまで何とかやってきたという状況です。

一方、まちの復興復旧状況のお話をさせていただきますと、一番被害をこうむった中心地がまだまだ赤土山に見える程度ながら、埋め立てが完成したところには随分建物が建ち始め、仮設住宅も気が付けばポチポチとなくなり始めているという進行具合です。
建設コストは上げ止まったまま動きませんが、高騰し続けていた土地の値上がりは元値には戻らないもののやっと一段落した感じです。

そんな中、やっと『ここがいい!』という土地を見つけました。
小さいながらも縫製工場、倉庫、配送センターを造るぞ!という野望に燃える年頭です。
労働環境が整いスタッフのみんながますます嬉々として働いてくれることでしょう。
今年はそれに向かって船出します。