平成30年8月

きものよきもの

夏の話題と言えば汗、ですね。

当社の満点スリップは汗対策のために作ったスリップなので夏用と勘違いされがちです。
えっ、ちがうの?と思った方もいらっしゃることでしょうね、きっと。
実は汗対策は暑さ対策ではなくて、絹を守る対策なのです。
つまり、満点スリップの汗は夏に限ったことではなく、汗が吹き出しそうな場所での、着物用安心スリップなのです。

ですから、綿麻などの洗える着物用に作った綿楊柳の満点スリップを除き、エアレットもエクストラも絹着物用です。
浴衣や綿麻きものには不要です。
では夏に涼し気に着物を着る方法をお教えしましょう~

まずは暑さを軽減するためには体のそばに平織のものを直接着ないことをおすすめします。
つまり楊柳やワッフルなど、汗をかいても張り付きのない肌着を選ぶことです。
一番のおすすめはなんといってもステテコです。
これはびっくりするくらい涼しいですから、まだ躊躇しているという方、ぜひお試しを!

また、仕立て寸法でも涼しさは変わります。
ほんの少しでいいので裄も身丈も短くしてみてください。
特に襦袢を合わせない浴衣には絶対のおすすめです。
たった1cm短いだけでも風の通りがぐっと良くなるのです。

ですから、タンクトップみたいな肌着にいきなり着物が着られると本当に涼しくていいのですけどね。
身八ッ口からお肌がにゅっと見えるのはどうも上品さに欠けるので悩ましいところです。

少しでも涼しい素材ということでは麻が一番なのですが、麻の欠点はお肌が痛くなるということです。
それさえなければ万能選手なので惜しい限りです。
本当は麻の肌着を作りたいところですが、けっこうな割合で麻素材は嫌というお客様がいらっしゃるので、実はまだ迷い中です。
だれか背中押してください~!!

最後にうそのようなホントの話をしますね。
それは自分の脳みそをだますこと、それにつきます。
着替えをするお部屋をキンキンに冷やしてください。
そして寒いなぁってくらいから着替えを始めるのです。
姿見の中には夏きものを着て、涼やかに笑っている女がいるはずです。
こうなれば、きっと夏きものでのお出かけが楽しくなりますよ。
扇子は出来るだけ大きいものを、日傘は出来るだけ厚地で黒いものをお持ちくださいね~。
こんなことに気を付けるだけでも涼しさは増すものです。