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締めにくい帯は「帯芯」のせい? 帯芯を選んで仕立てよう<前編>

帯芯にも良し悪しがある。糊を使っていない国産品を選ぼう 色や柄がとても気に入っているんだけど、なんとなく締めづらい9寸帯、もしくは袋帯などはありませんでしょうか? 帯が締めにくい原因としては、実は「帯芯」が原因であることが多いのです。 帯芯はどんなものを使っていますかと聞かれて、答えられる方は少ないのではないでしょうか。 帯芯もいろいろなものがありまして、たかはしきもの工房では全て三河で生産されているものを使っています。 5種類の厚さの帯芯を揃えていて、お客様にどの帯芯になさいますか、と実際触って選んでいただいています。 薄いものから厚いものまで、張りや硬さも違いますし、帯によっては帯芯が不要な場合もあります。帯地にベストでかつお客様のお好みの仕上がりになるようにご提案をしています。 この帯芯も実は中国産のものもあり、国産のものとの大きな違いは、そのハリ・コシを織ではなく、糊を使って出しているというところです。 糊は抜けるとくたくたになってしまうのですが、織でしっかりとしたものは、変わりません。 糊を使っていない、国内産のものをおすすめする理由はもう一つ。 糊は虫やカビを呼ぶからです。 これは畳紙も同じことで、糊を使った洋紙のものより糊不使用の和紙をおすすめします。 国産の5種類の帯芯をご紹介 帯芯として取り扱っているのは、名古屋帯用で薄手・厚手のもの、袋帯用の薄手・厚手のもの、あとは特選という非常にしっかりとしたハリのあるものの5種類です。 名古屋帯用の帯芯は2種類。薄手の「梅」という四十番手の双糸のものはとても柔らかいものです。 厚手は「竹」という二十番手の双糸のもの。番手の数字が大きくなるほどやわらかくなっていきます。 袋帯用の帯芯は、薄手のものは「都」六十番手の単糸。とても柔らかいものです。袋帯で少し心許ないな、ちょっと硬さを足したいなというときに使います。 厚手のものは「月」三十番手の単糸で、柔らかめの袋帯に使います。 袋帯は帯地そのものが非常にしっかりしたものもあるのでその場合は帯芯を入れないという選択もあります。帯芯といっても、実はいろいろなのです。 最後に「特選」のご紹介なのですが、これは本当にしっかりとしたハリとコシがあるものです。とても柔らかい生地のときに使います。 ハンドメイドで半幅帯を作る方などには、特選を1本買って半分に切ると、2本分の帯芯が取れます。柔らかい帯芯を半分に折って二重にすることもできますが、特選を半分に切る方がリーズナブルにできますよ。 この「特選」を使うと、ピシッとした半幅帯ができます。たかはしきもの工房でも日本手ぬぐいの生地で半幅帯を作ってみました。おかげさまで好評です。 帯は、色や柄しか見ることがほとんどないのではないでしょうか。お仕立てを頼むにしても帯芯はお任せなことが多いと思います。 でも実は、帯芯は「使用感」「着心地」を大きく左右する大切なものなのです。 帯も着物と同じで、芯を替えてお仕立て直しをすると、生まれ変わったようになります。 たかはしきもの工房ではこの「帯芯」の重要性をより多くの方に知っていただきたくて、ネットショップでの帯芯の販売と、帯のお仕立てもお受けするようにしたいと思い、 今回は、帯芯の種類のご紹介をしました。 次回はもう少し詳しい「帯芯」のマニアックなお話をさせていただきますので、お楽しみに! 三河帯芯使用長尺広巾コットン半巾帯 長尺広巾コットン半巾帯 ¥22,000(税込) マニアックトークを炸裂させている女将の動画も、ぜひご覧くださいね! 【帯難民必見!帯の締めやすい、締めにくいは〇〇が大事!】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る!」 よろしかったらご覧ください! 日常着物をもっと楽に、たのしく、かんたんに。ズボラ女将の日常着物術、これからもお楽しみに! 更新情報はInstagramで発信していく予定です。 Instagramを登録されている方は、是非「たかはしきもの工房…