考・浴衣
2007年8月13日
最近、浴衣に帯締めを使ったり、お太鼓を締めたりと着物のおしゃれに近づいたような浴衣の楽しみ方が多くなってきましたね~。
そして柄向きも突拍子のないものは影をひそめ、シックな雰囲気や和のイメージを大事にした柄が多くなってきている気がする。
ま、中にはえり元にレースをあしらったり(私には暑苦しく見えるんだけど )、短く着たりと人と違うおしゃれをしたい人達はそれとして。
着物に対する憧憬の現れじゃないかと分析しているがどうだろう?
きちんと着物を着るにはハードルが高すぎるから、浴衣でそれの疑似体験を、ということではないかしらん。
おかげで当店でも夏の帯締めが随分売れて、小物問屋にも驚かれた。
今年は房が違う色だったりぼんぼりになっているような丸組のものをお勧め(^^)
『わざわざ、浴衣のためだけに帯締めを買うなんて… 』
それは確かにそうだが、ここで手抜きすると仕上がりがぜんぜん違う。
夏の丸組はすごくかわいらしい上に、真冬除きで3シーズン使えそうな物が多いから、小紋や紬にも使えることをお話しすると皆さん喜んで、すんなり合わせてくださった。
どうせなら、しっかり『ステキ』じゃないとね(o^^o)
そしてこの帯締めは、この次の『きちんと着物を着る』ための足がかり。
きちんと、と言っても礼装とかのことではない。
タンスに眠っている紬や小紋をさりげないお食事会などで着ること。
なんとなくお座なりになっている暮らしの中で、いつもと違う少しの緊張感や空気の違いを楽しむこと。
とりもなおさず、着物はすっきりと、かつ丁寧に日常を送りたいと思ったときにふっと目に入ってくる物のような気がしてならない。
そして確実に言えるのは日本人の『血』が呼ぶ、ということ。
ついでに言えば、着物の素材は一部のポリなどを除けば天然素材がほとんどで体に優しい。
冬にはとても暖かく、暖房費はきっと半分で済む(^^)
夏も夏で意外と涼しいものだが、言えば、確かにTシャツに短パンよりはずっと暑い。でも、吹いてくる涼風をえり足に、袖口に感じたときの爽やかさは洋服ではぜったいに味わえない。
着物はまさに『ロハスな暮らし』そのものなのかも。