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いい着心地と着姿を叶える肌着の選び方
「どんな肌着を選んだらいいんだろう」と悩まれたことはありませんか?
何かを決めるとき、選択のための軸を持たずに決めることは、なかなか難しいと思います。
きものに限らずですが、主体性を持たないままでいる場合、誰かに教わらなくちゃという思いが強いのではないでしょうか。
たとえば、昔、学校の先生の言うことは聞きなさいと言われていたように、着付け教室や着付けの先生が言うとおりにしなければいけないと思ってしまうのも当然かもしれません。
ただ、これからは、自分がどんな風に感じたいのか、どのようにきものを着たいのかがとても大事だと思います。たかはしでは、それぞれの主体性を大事にしたきものの着方をおすすめしていますし、それを前提に肌着を作っています。
今回は、この視点であなたにぴったりの肌着の選び方について、ご紹介します。
ブラジャーをつけなきゃいけない?
ブラジャーは、かならずつけなきゃいけないと思っていませんか?
そんなことはありません。もし、つけたくなかったら、つけなくていいんです。
まず、ブラジャーをつけるにしても、何のためにつけるのかをしっかり、考えてほしいです。
自分でどれが気持ちいいか、どういうキレイさを望むのかを、一度、考えてみてください。誰かに言われたからこうするのではなく、本当に必要かどうかを考えてみてください。そして、もし必要がないと思ったら、なくていいんです。
たとえば、乳房にドロンッて重力が下にかかってくることで、気持ちがどよんとしたとします。この場合、ブラジャーで押さえた方がすっきりするし、気持ちがいいですね。
一方で、押さえ過ぎてぎゅっときつく感じるのは嫌だから、その間を選びたいと思ったとします。その場合は、たかはしの商品では「くノ一涼子」を選びます。
「くノ一涼子」は、下がってきたお肉をある程度サポートできますし、涼しさを優先される方にもおすすめです。
「くノ一夏子」の場合、まったく押さえる感じがなく、麻わたが入っているので胸の位置は目立たなくなります。
内側にポケットがあるので、詰め物を入れて調整することができます。そのため、体の厚みが薄い方は高くしたい場所にタオルなどを入れて調整してください。肩口にもポケットに入れられるようになっているので、全体にふわっとした厚みを出したい方のために作りました。ブラジャーではなく補整着のため、直接肌に着てもよい商品です。
たかはしの一番人気は「Put…
「L字の法則」で着崩れ知らず、体を支えてくれる着付けに
「L字の法則」ってなに?
着つけた直後はいいんだけれど、すぐに着崩れちゃう……。
そんな方は、L字になっていないのかも!
肌着もきものも、気持ちよく体に馴染み、しっかり包み込むから着崩れも防げる、それが女将の言う【L字の法則】です。
さて一体なにがLかといいますと……
「布(きれ)をまっすぐ動かす。垂直、水平に動かす=L」
ということです。わかりますでしょうか……女将の感性が!
布の力、糸の力は、この「まっすぐ動かす」ということで力が発揮されるのです。またそうすることで「布の面」の力が活きてくるのです。
女将が子供の頃日舞をやっていて、松竹の衣装さんの衣装を着付けてもらって驚いたのは、一番綺麗に見える膝を折ったポーズで着付けていくのですが、胸から膝までがパン!と布が張った着付けにプロテクトされているようだったそうです。美しい姿勢がキープされて、動いても着崩れない驚きの着付けでした。
それでいて苦しいかというと、苦しくはなく、むしろよい姿勢なので気持ちがいいのです。そのときの手技は忘れられず、着物を着る時には常に意識しているとか。
たかはしきもの工房の商品「ガードル裾よけ」や「腰すっきりパッドスキニー」ではこの「面」で押さえるという効果を活かしています。
肌着を作って全国の女性たちに着てもらっているうちに気がついたのが、ほとんどの人が「肌着を適当に着ている」ということでした。
せっかく着るのであれば、肌着の布の面の力を使って、体にぴったりと添わせて当てていったほうが、体も支えられるし、余分なシワも入らず、着崩れもしません。
具体的にどんなふうにするのかという説明をしていきますね。
「L字の法則」肌着編
まずしっかり真横にひいて、水平に胸を包むように肌着を着ていきます。
紐を再度真横にひいて、さらに体に密着させていきます。中でぐずぐずしたり、布がたまるということをなくすのがポイントです。
写真では満点スリップを使っていますが、これはお手持ちの肌着でもこの着方を意識していただくだけでも変わると思います。
そして最後に、さらに布を真下に引くことで、ぴたーっと布が体に沿うのです。
この真横、垂直の動きが「L字」ということです。
これは布を斜めに動かしてしまうと、同じ効果は得られないのです。
「L字の法則」着物編
次は着物の着方で解説していきます。
ざっくりいいますと、着物の上半身は垂直の力、下半身は水平の力を使って、面で体を支えていきます。
まず、裾あわせは布を真横に引いてお尻に密着させ、下前も上前も斜めに持ち上げないで、床をはくように水平に動かして体に巻きつけます。
巻きつけた最後に手首を返して持ち上げて、裾つぼまりにするのです。最初から斜めに持ち上げていくと、裾線もどんどん上にあがってしまうし、体を布で支えることもできません。
裾がまっすぐ水平に動かせるかどうかが、ヨコ糸の力が使えるかどうかなのです。
こうすることで、きっちりと体が布に支えてもらうことができます。お尻もお腹もきゅっと支えられます。
動き出すとゆるみますから、この段階では怖がらずに締めてもらって大丈夫です。
上半身は、水平に引くというわけではありませんが、布目のタテ糸の力を使って下にしっかりと引くことで、浮きが抑えられて綺麗に着られます。
このように、布のタテ糸、ヨコ糸の方向や、面の力を意識するのが「L字の法則」なのです。着付けのときに、一度意識をしてみてください。
この辺りのお話を長嶋茂雄(古)ばりの感性と擬音で女将が説明している動画もぜひご覧ください!
【肌着・きものの綺麗な着姿を持続させる、L字の法則!】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る!」
更新情報はInstagramで発信していく予定です。
Instagramを登録されている方は、是非「たかはしきもの工房…
毎日着物生活の女将に聞く!春夏秋冬"肌着事情"
季節で変える。和装肌着の衣替え
梅雨時期となりました。肌寒い時もあれば暑い時もありますね。着物や帯のコーディネートも悩みますが、肌着も実はお悩みどころではないでしょうか。
今回は1年を通じてほぼ毎日着物生活の女将の「肌着の衣替え」をご紹介します。お好みや使うアイテムもそれぞれですので、ご自分がお持ちの肌着におきかえて、肌着選びの参考にしていただけたら幸いです。参考のために、目安の月も書いてありますが、お住まいの地域の気温にあわせてください。ではまず、冬からスタートです!
<冬>12月〜2月
Put…
夏におすすめ!3つのお役立ちアイデア&アイテム
夏は暑い、と覚悟を決めるのも大事
蒸し暑い日が増えてきましたね。これから夏に向かってどんどん暑くなっていきますが、夏着物を着こなすために有効な小技をご紹介いたします。
夏着物は、暑いし汗もかくし、透けるし、着るのには結構ハードルが高いと思いませんか? 10年ほど前までは「着物=正絹」という感じでしたから、汗をつけたくないとかいろいろ思うと着るのがおっくうでした。最近は、綿麻や新素材など洗えるものも増えていますので、気軽にトライできるようにはなっていると思いますが、やはり少しでも涼しく楽に夏を乗り切りたいと誰もが思っていると思います。
でもまずですね、暑いし汗をかくからイヤだとか思っている時点で夏着物がイヤになってしませんか?
実はこの思考パターンを変えるだけで、汗が相当減るような気がします。
「夏は暑いんだ」と覚悟を決める。汗をかいてもいいように、準備をして着る。それで随分と変わります。夏はもう、何を着ていても暑いわけですから「これを着れば涼しい」なんていうものはほぼ存在しないわけです。気の持ちようでコントロールするのも、実はひとつの夏を乗り切るアイデアと言えるのではないでしょうか?
凹凸のある素材は涼しい
平織りの素材は、汗をかくと肌に張り付くこともあり、暑いと感じる方も多いのではないでしょうか。実は、満点スリップの上半身の素材が速乾性のあるポリエステルなのも、女将が木綿の平織り素材を暑いと感じたから。体感の差はあるとは思いますが、しじら織やワッフルなどぽこぽこした素材で肌に触れる面積が狭いため、涼しく感じます。
そこで、単衣や夏着物につける居敷当ての素材もダイレクトワッフルにしてみたところ、さわやかでいいかんじになりました。
そこで「薄地で涼やか、汗による張り付きも軽減。綿ワッフル織りの居敷当て(いしきあて)」として販売を始めたところ、少しずつ売れ始めています。この居敷当ては、収縮率が縦横1%未満でほぼ変化がないところも特徴です。毛羽立ちにくい構造で、二次収縮も起こしにくいです。天然繊維はどうしても伸縮が大きいものが多いので、単衣や浴衣なども自分で洗おうと思っても、居敷当てとの伸縮率の差でつれてしまったり、難しいケースもあります。その点とても安心して使っていただけますし、絹に比べて安価なのも嬉しいところです。お着物好きな方には一度お試しいただきたいアイテムです。
夏におすすめ!技ありえもん抜き
夏は、ちょっとえもんが首につかず、ゆったりと抜けることで涼しさが感じられます。これもお好みですが、冬よりも気持ちえもんを抜くことで快適になります。
でも、うまくえもんが抜けないのよね。えもん抜きをつけると、背中で透けて見えてしまうし‥‥という方のために、新商品の「技ありえもん抜き」をご紹介します。
たかはし式えもん抜きとは違い、襦袢の背中に直接縫いつけるタイプになります。
縫いつける場所は、えもんを抜いた状態で、ウエストの一番細いところから3〜4センチ上になります。まず仮止めして、自分にちょうどいい場所を探してください。
そして、使い方は襦袢を羽織ったらひもを身八つ口から通して、下に引き下げます。えもんが程よく抜けたら、衣紋抜きを下に引き下げながら前で結びます。このとき「下にさがるんだよ〜」と心の底から呪文をかけるとよいそうです!
紐を結んでしまえば、えもんは固定されますので、前で襦袢の衿を胸を包むように会わせればオッケーです。
この詳しいやり方は商品ページもしくは動画でもチェックしてくださいね。
【夏きものでも透けないえもん抜き!たかはし新商品「技ありえもん抜き」紹介&縫い付け方&使い方!】
以上夏を少しでも涼しく過ごすための心構えとアイテムのご紹介でした。
女将による3つの小技のご説明はこちらです!
たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る!」
【夏におすすめ!3つの小ワザ紹介】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る!」
いかがでしたでしょうか?
知恵と工夫で、蒸し暑い梅雨も、夏本番も、着物を楽しみましょう。
日常着物をもっと楽に、たのしく、かんたんに。ズボラ女将の日常着物術、これからもお楽しみに!
紹介した商品
綿ワッフルの…
七緒本誌と別冊『買いもの 七緒』
2010年6月23日

5月に発売された七緒、『別冊買いもの七緒』に載りました~!
紹介して下さっている方が素晴らしいので、当店としては言いたいことを網羅して頂いた、って感じです。有り難い限りです(><)
続いて6月に発売された本誌にも!
こちらでもお友達が満点肌着と満点裾よけを紹介してくれました。
編集長曰く『七緒はどんだけ満点スリップが好きなの~!?って思われますね』ですって…