季節の変わり目を感じる匂い【5分間スピーチ】
スピーチ者 | 検品 藤原 |
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今日の職場の教養の中の、「季節の移り変わりを感じる」に関連してお話しします。
一般的に、季節の移り変わりを感じるものを挙げると、気温の変化や草花の種類と天気、昆虫などが出てくる種類などでも感じることがあると思います。
しかし、私が一番最初に季節の移り変わりを感じると思ったのは、匂いでした。
みなさんは、特定の匂いを嗅いで、「あっ!この季節になったんだな」と感じることってありますか?
聞いておきながらなのですが、私が季節ごとに毎回匂いを感じるわけではありません。
春と夏は特に、「この季節になったんだな」という匂いは正直そんなに無いです。
ただ、秋はちょっと涼しくなって、やっと夏が終わって過ごしやすい季節になってくるのもあって結構好きな季節です。そのためか、ふとした瞬間に香ってきた匂いを嗅いで、「あぁ、もうこんな季節になったんだな」というのを感じます。
秋であれば、枯葉や木を燃やした後のような、焦げた匂いを感じます。また、物悲しいような匂いです。
冬であれば、冷凍庫の匂いのようなちょっと冷たく澄んだ感じの匂いを感じます。
普段、感じていた季節の匂いを改めて何だろうと思い調べてみました。
季節の匂いというのは、大まかにくくると自然環境が発する匂いだそうです。そして、季節の匂いを感じるのは、すごく個人差があるようでした。
なぜ、個人差があるのかと思って、さらに調べてみました。すると、大きく分けて2つありました。
すごく匂いを感じやすい人というのは、感情が動きやすくて繊細な人。もう一つが、嗅覚がすごく鋭い人だそうです。
そこで、「あれ?私はあんまり当てはまらないかも」と思ったんです。
さらにネット上で探していたら、「日本官能評価学会」から「においに対する感受性と年齢及び食嗜好との関係」というものが発表されているのを発見しました。
それによると、匂いに対する感受性は、単に嗅覚器官の感受性に依存するものでは無いこと。
私たちの体験や経験、あるいは訓練や学習が関与することで決定される思考や識別能力と密接な関係にあることを示すと書いてありました。
これを読んで、私が好きな秋と冬の匂いを思い浮かべて、ハッとしたんです。
というのも、秋の匂いで挙げた焦げた匂いというのは、保育園で行った焼き芋パーティーで嗅いだ匂いなんです。
当時は、保育園の園庭で、実際に焚き火を起こして、お芋をつっこんで焼いて食べていたんです。その時の匂いだったと思うのですが、そこに加えて何かもの悲しい匂いというのは、その焼き芋をぺろりとたいらげた私の気持ちなんです(笑)
さらに、冬の冷凍庫の匂いというのは、小学生の頃、スーパーのアイスコーナーに直行しては、アイスが入っている什器の中に顔を突っ込んで、その中の冷気を自分に補給していたということがありました。
これに関しては、臭いよりもその冷気が鼻を通って肺に行く感覚がすごく好きだったような気がします。今思うと、ちょっと変わった子ですかね(笑)
過去の記憶や体験から、今までうまく説明することができなかった季節の匂いについて、「日本官能評価学会」の発表を読めたおかげで、私が説明ができるようになったことが、いい勉強になったなと思いました。
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