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令和4年3月

YouTube動画を毎週一回のペースで始めてから一年半が経ちました。
以前、リサイクル着物の本を世界文化社さんから出版させていただいた時に、文字や画像だけではわかりづらいノウハウはQRコードで動画に飛ぶとわかりやすいのではいう提案をさせて頂いたことがありました。
なんと、世界文化社さんでもそんなことはしたことが無いということで稟議が通るまでけっこうな時間を要しましたが結果、その時にたかはしきもの工房としてのYouTube動画を、スタートしてはいました。でも、本に必要な動画何本かをアップしただけでその後は放置。

たぶんコロナがなかったら、ずっとそのままだったんだろうなぁと思います。
だって、結構手がかかるのです。台本無し、ぶっつけ本番なのは本当ですが、それでもネタを考えることやわずかばかりでも説明に必要な材料を用意することなど、皆さんにとっての有益な話題を、と思うとそれなりに時間もかかります。
私のようなズボラーズがきちっと毎週動画をアップできているのはひとえにスタッフのおかげです。
 「社長、今週は何を撮りましょう?」と、おずおず聞きに来る空美さん、皆さんがよくご存じの言いたい放題の齊藤(最近ファンが増えています、まずい!笑)、考えてみれば、みんな震災後に弊社に入社したメンバーです。震災時六名だった社員が今は二十五人、よくぞこんな訳の分からない人を信じて入社してくれたものだといつも感謝しています。

三月と言えば、必ず話題になるのは東日本大震災です。
早いもので、震災から十一年が経ちます。
もういい加減、震災でもないさとも思うのですが、こればかりは多分二十年経っても三十年経っても同じ思いを持ち越すのだろうと思います。
それは決して暗い思いばかりではなく、明るい色も淡い色もマーブルのように入り交ざっているもので拒否するものではありません。あの怖さだけを取り出せば、当然怖いのです。今でもすぐに胸が締め付けられるような思いが蘇ってきます。でも、有難いご縁も山のほど、これは差し引きには出来ない事柄で、マーブルはマーブルのまま、すっかり混ざり合うことなく、それぞれの心に中に在り続けることでしょう。