地域の言葉に目を向けましょう【5分間スピーチ】
5分間スピーチとは?
スピーチ者
配送 小野寺(美)
今回のテーマは方言の力ということですが、テーマの割り当てを私を狙ってやったのかなって思うほど、私は訛っています。このように、方言と似た言葉で訛りという言葉がありますが、違いがあるのかちょっと調べてみました。
方言とは、ある特定の地域だけで使用される言葉、発音などの言語体系のことだそうです。関西弁や京都弁などは有名な方言です。方言の最大の特徴は、標準語にはない言葉です。例えば、北海道の方言である「なまら」があります。これは”非常に”という意味の言葉ですが、標準語では使われません。
ただ、もともと方言として使われていた言葉が広まり、標準語の言葉に吸収されるケースもあるそうです。例えば、「うざい」という言葉は、もともと東京都の多摩市で使われていた多摩弁でしたが、若者を中心に標準語圏の人たちにも広まり、多くの人が使うようになったそうです。
次に訛りとは、地域特有の発音のことで、方言を特徴づける要素の1つです。東北でいうズーズー弁のことです。訛りはそれぞれの地域で古くから用いられてきた発音を指します。そのため、個人が考えた発音や、流行りの発音などは訛りとは言わないそうです。
最近、NHKの朝ドラ「おかえりモネ」を見ているのですが、気仙沼出身の主人公の方言が、私が知っている気仙沼弁よりも標準語っぽく、すごく違和感を感じることがありました。どんな人が方言指導をしているのが気になり、ネットで検索してみると、たかはしの新社屋落成式の司会をしてくださったフリーアナウンサーの佐藤千晶さんも携わっていました。
方言指導スタッフは2人いて、千晶さんはサブという位置づけでドラマの序盤を担当したそうです。千晶さんが控えめにしたつもりの方言も、きつすぎて意味が通じないとスタッフに突っ込まれたそうです。
視聴者が抵抗なくドラマを楽しめるよう、方言の濃度を制作陣が調整したそうです。千晶さんは愛着が強い分、気仙沼弁を完全に再現できないジレンマもあったそうですが、放送開始後、宮城県以外の人から言葉の優しさが感じられ、物語の内容もすっと入ったと反響があったそうです。確かにそのまんまの気仙沼弁では他県の人たちは何を言っているかわからず、この物語の内容もわからないよなと納得しました。
同じ気仙沼でも場所により方言が違うこともありますよね。
例えば、みなさんは靴の中に水が入ってしまうこと、水たまりなどに間違って入ってしまって、靴の中がビショビショになってしまうことを方言でなんと言いますか。私が幼い頃から聞いて使っていた言葉は、「かっぽぐった」です。でも、同じ新月地区で落合という場所では、「たこつった」というそうです。中学校の友達に聞いた時は、とてもびっくりしたのを覚えています。
以前、お昼休みに方言の話になり、みんなから「ミキさん、年の割に訛ってるから、”だんぽさん”ってわかるでしょ?」と言われたのですが、「え?それはわからないです。」と言ったら、「嘘でしょう?」と言われてしまいました。
確かに、私は仲の良い友達とは、LINEの文でも方言のまま打ってしまうほど訛っていますが、私にはわかりませんでした。「帰ってから、お母さんに聞いてみて。」と言われ、母でも分からないのではと思っていたのですが、さすが気仙沼人の母。すぐに答えが返ってきました。みなさんは「だんぽさん」の意味わかりますか?”おまわりさん”のことです。
私は、父が山形出身なので、山形の方言もちょっと混ざっているかもしれませんが、気仙沼の方言は、自分では割とわかっていたつもりでした。でも、「だんぽさん」は聞いたこともなかったし、母も祖父も使っているところを聞いたことがなかったので、初めて知りました。私も、まだまだだなぁと思いました。
会社ではお客様や電話などで方言を使うことはできませんが、私の愛着のある気仙沼弁を大切に使っていこうと思います。
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