今年の振袖
昨日まで『振袖展』をやっていた。
年に3度振袖展を催すがその2回目。
今年はますますレンタルに移行している感が強い。
うちでは10年ほど前から振袖レンタルを始めたが、その当時はお買い上げの方が圧倒的に多かった。
うちが呉服屋だということもあっただろうが貸衣装を借りるということに対しての意識も今とはまったく違ったのだと思う。
その中でレンタルを始めたのは“今”を見越してのことだったから、その見通しは当たってしまった、ってこと。残念だけど。
レンタルにするお客様の一番の声は「一度しか着ないから……」というものだ。
あとは、「管理が大変」「姉妹に同じ着物を着せたくない」などなど。
『管理』の中には保存状態が大事ということはわかっているけどそれが面倒、というものと、しみ抜きなどの後からついてくる費用のことと両方あるみたい。
もっともそうよね、この気ぜわしい昨今、面倒なことはなるべくやめないとますます忙しくなるばかり。
それでも振袖を着たい、着せたいという想いは消えることはない。むしろ振袖に対する思い入れは高まっているようにさえ感じる。
私としては、成人式というものを大事に出来るのだったらどちらでも構わないと思う。その節目がどんなに大事で、それをどんな想いで両親が迎えるのかをいつかわかってもらえれば……。
そして、その時に、その姿が「着物」であれば。