令和2年2月

きものよきもの

最近、大手の和装肌着メーカーに商品を真似されることが多くなってき ました。

一番初めは肌着の素材に吸汗速乾の生地を使用すること。当時、 和装肌着業界にもお客様にも綿信仰があり、やっぱり綿でなくちゃ、とか、綿以外の素材で肌着を作るなんて信じられないなどと言われ毛嫌いされたものです。でも、数年後には綿以外の素材で作った肌者がジャンジャン発売されるようになりました。

次は下から履きあげるという者表方法のキモノブラです。こちらも始めは大変驚かれ嫌われました。笑
お尻が大きいから嫌、そんな付け方をするなら嫌の連発でした。へえ、面白いねと試してくださったお客様や、弊社がなぜそのような着製方法を選んだかどご理解くださったお客様から認められ、今では弊社ナンバーワンの売り上げを誇っている商品です。そしでもうすでに何社からも履きあげるブラは発売されています。

 

また大人気の空芯才も、そっくりのものが発売されています。使用して いる材料も枕ひも部分は全く違いますが枕の中身は同じですし、何と価格も同じなのです。きっと弊社の品物を分解してメーカーをあたったんだろうなぁと推察されます。

 

また、広幅のえもん抜きにゴムベルトが付いているうそつき衿も登場しています!
もちろんすぐに購入してみました。箱の中に入っていた説明書を見て思わず大笑いしてしまいました。

弊社のパンプレットの画像をトレースしたものだったのです。これには、ずいぶんと安直にものづくりを考えてるんだなとちょっとあきれてしまいましたが、大手に真似をされるなんて光栄です。それだけ弊社の商品が認められたという証拠ですから。

 

特許取得などで商品を守ったらどうかとよく言われます。
いくつか取得 しているものもありますが、当然のことながら特許取得には手間と費用が掛かります。しかも弊社の商品はほとんどのものが特許を取ろうと思えば 取れてしまうのだから困ります笑
和茶業界はどでもニッチな市場で、肌着なんてそのまた細部になるのでニッチ以上の隙間の隙間です。そう考えると特許をとるだけの純利益を上げるのは大変なことですから、特許に関してはよほど慎重に考えることにしています。

 

類似品がどんどん発売されるようになって、基本的なことなのですが実はとても大切な気付きをもらっています。
それは、弊社の商品は特許以上に強固な守りがあるということです。それは一口に言って「愛」です。

愛するが故の努力の積み重ねが必ず結果に出ることを確認することが出来ました。類似品を見て思うのは、表面的なことばかりをなぞっていると いうことで、弊社がその商品を世に送り出したことの真髄は、真似の中には残念ながらないのです。もっと真剣に真似てほしいです。
そうすれば、 喜ぶお客様が増えるのですから。
そして弊社もますます努力しなくてはならなくなるのですから。
正のスパイラルを作って、きもの業界に、ともに貢献しましょうよ。