【きもの初心者必見】自分で洗えるきものもある?!
こんにちは。きもの初心者・たかはし新入社員の渡部です。
2020年は、いつにも増して1年が終わるのが早かった年でしたぁ・・。
世間を騒がせている厄介なウイルスのせいでもあると思うし、個人的な事を言わせて頂くと、全くの異業種である「着物の世界」に飛び込み、毎日が「うわぁ~!」という感動と、「へぇぇ~!」という未知との遭遇の連続で(UFOか!?)きっと毎日があっという間に過ぎていったのではないかと思います。
2021年も日々勉強となりますが、新人1年目よりは、少ぉしだけでも成長したなぁと思えるように、先輩方の声に耳を傾け、女将のYouTube動画をガン見し、精進したいと思います。
皆様、今年もこの着物初心者を温かい目で見守り下さいませ。
そして新人ブログも、引き続き楽しんで頂ける内容をお送りできればと思っております。
きものを"自分で"洗う?!
さて!そんな渡部の、今年一発目のお題は、「洗えるきもの」についてです。
しかも単純に「洗える」のではないのです!!
【自分で】というキーワードが入るのであります。
ビックリしませんか~Σ(・□・;)?
「着物」を?「自分」で?
たかはしに来るまで、思いついた事もないし・・そんな事考えた事もなかったです。
だって、一般的なクリーニング店で「きものクリーニング」とデカデカと書いてあるし、何度か申し上げておりますが、私の中での「着物」の立ち位置が「特別な時のもの」という概念だった為、まさか自分で洗っていいものがあるなんて(…
おうち着物に。クリップ使いで一日中崩れない半幅帯結び
緊急事態宣言が再び出ている地域に住んでいらっしゃる方も多いと思います。
着物を着て外出する機会が減ってしまっていますが、こんなときこそ大好きな着物に袖を通してみませんか。
ステイホームをおうちで普段着物を楽しむチャンスと捉えて、気軽に着物を着てみましょう。
帯揚げ帯締めいらず。緩まない半幅帯結び
家でリラックスするには半幅帯がおすすめです。
普段お太鼓を結ばれる方が半幅帯を結ぶと、まずその着心地の楽さに驚かれるはず。
帯枕も、帯揚げも帯締めもいらないわけですから。
でも、実は半幅帯ちょっと苦手なの、という方も多いのではないでしょうか。
女将も半幅帯だけでは心もとなかったり、なんだか緩んでくる気がしたりして苦手意識が強かったそう。
そんな方に、女将がこれなら大丈夫!と太鼓判を押した、ゆるまず安定して体型カバーもしてくれる「大人のための半幅帯結び」を紹介したいと思います。
半幅帯は3メートル60センチから4メートル50センチくらいまで長さもいろいろあります。
今回は長くても、短めでも羽の部分を調整することで結べる結び方です。
あとは、小さい着付けピンチを二つ用意してください。
これが結ぶ時に緩まないように手助けしてくれます。
帯板は好みでOK。
たかはしきもの工房の「とるる」を使うと回しやすいですが、なくても大丈夫です。
うまくぐっと締まらない、なんだか緩んできてしまうようで心もとない、そんなお悩みを解決してくれるポイントが2つあります。
早速ご説明していきますね。
変わり侍結びの結び方
1)手先を床にたらすくらいの長さをとります。背中に帯をあてます。このとき、たれのほう(右脇)をピンチでとめると落ちてきません。
2)手を折りあげて、肩にかけます。どんな風でも構いませんが、昔人の女将は二つに折った手先の輪が下に来るようにします。このとき、折り上げた手の根元にピンチを止めます。たれ側のピンチは外します。
3)帯を一巻きします。背中に回して右側で帯の上側を持ち、ぐっと締めます。この時脇のほうでしっかり引いて、ちょっと屈伸をするとよく締まります。これがポイント1です。
4)手をおろして、たれとクロスさせてたれを下から上に引き上げます。このとき、引き抜いてしまわないで、輪にておきます。
5)残ったたれ先と輪が同じ長さになるようにします。それを逆V字に整えます。
6)このとき、上の輪を持ち上げて、手とたれがクロスしている結び目の上を再度引き締めて、そこに小さいピンチを止めます。これで絶対に緩んできません。これがポイント2です。このピンチは隠れてしまうので大丈夫です。
7)結び目の左側の上側を少し中に折り込んで袋のようにして、そこにたれの輪をつっこみます。下にひいて、たれ先の長さとあわせます。
8)袋の根元を少し浮かせて、その中に手先を折りたたんで下から上に差し込みます。帯の長さによって、この手先をじゃばらにしたり折りたたんだりして長さを調整します。
9)最後に浮かせていたたれの輪を下に引き下げて引き締めます。たれも手も、長さの調整はできますのでお好みの形に仕上げてください。手がずれるのが気になる人は、輪に隠れる部分でピンチで抑えてもよいです。
10)最後に後ろにまわして完成です!
こう締めることで、半幅帯が上線が閉まって下に向かって広がる形になります。帯は下線を締めろといいますが、上を締めることで半幅の場合は低い位置で収まりよく結べるのです。
骨盤に下線をひっかけるような形になります。
帯を回す時も回しやすく、1日過ごしても、帯位置が安定してずれなくてらくちんです。
この結び方だととにかく手数が少なくてらくちん。
ぺったんこなので、電車や車に乗っても、椅子に座っても平気。
普段着物に超おすすめの結び方です。
大人に嬉しい!お尻が目立たない変わり侍結び
今日は家でもちょっと着物で過ごしてみようかな、と思われたらぜひお試しください。おうち着物もいいものですよ。
半幅帯でも、おでかけに素敵な華やかな結び方もできます!
おうち着物におすすめの半幅帯ですが、結び方によってはお出かけ用に華やかな帯結びもできます。
こちらの動画では、そんな半幅帯結びをご紹介。
トゥルルルンと帯が回る!前結び用補助板「とるる」と、3色のゴムが使いやすい!
大人用三重紐「三重奏」を使った、おでかけにもおすすめの半幅帯結びもご覧ください。
お太鼓派の方も、半幅帯にチャレンジしてみてくださいね!
紹介した商品
前結び用補助板…
令和3年1月
新年 あけましておめでとうございます。
この挨拶は言葉で、年賀状でと、新年にはありとあらゆるところで目にするご挨拶ですが、喪中の場合は喪に服す一環で、このご挨拶はしないというのが一般的な習わしですね。
年賀状だけでなく、お祝い事のすべてを一年間は執り行わないので、昔は結婚式が決まっていても一年間先延ばしするなんてこともありました。
今はそこまで厳密ではなく、四十九日や百箇日が過ぎればという捉え方になっていて、それはそれでいいと私は思います。
さて、この「喪中欠礼」って年末になると舞い込みますが、これも「喪」の気持ちを表す、ひとつの形であり型と言えるでしょう。
形は「かたち」とも「かた」とも読みますが、「型」との違いは何だろうと思い調べてみました。
形とは物の姿、かたち、ありさまという意味で、型とは何かをつくるときにそのもとになる形をもったものの意味、なんだそうです。
日本人にとって型は、とても身近にあるもののひとつです。
道と名のつくもの、華道、茶道、武道など、全てに型がありますが、私もお茶を長年やっている中で型について思うところがあるのです。
それは型をなぞるとか、模する事から始まり、そのうちに気が付くとただなぞっていたはずのものが、形から型になって、その中が満ちてくるべきもので満たされた時に、ある意味、目指すべきものに出会うことができるのだと。
長年やっているというだけで、まるで甘ちゃんでいい加減な私でも、そういうことを感じられるってすごいことだと思うのです。
ユーチューブ動画で女子空手の世界選手権を観ました。
ものすごい気迫で圧倒され、自分の中にも何かが流れ込んでくるものを感じました。
ギューッと手の中で固めたものや熱したものがある点に達するととんでもないオーラというか光を放つのだ、そんな感じです。
…
【きもの初心者必見】コーディネートのハードル
こんにちは。
きもの初心者&たかはし新入社員の藤田です。
すこーしずつ、きものを着る機会がでて、これから楽しむぞ!と意気込んでいるものの、ある問題がでてきました。
それは…
「何を組み合わせていいか分からない」
です(…
【きもの初心者必見】帯位置の高さで印象が変わる不思議
こんにちは。たかはし新人&きもの初心者の佐藤めぐみです。
ありとあらゆることが「初体験」のため常に新鮮な刺激をいただいているのですが、初めての訪問着(母所有⇒仕立て直し)デビューは、たかはし主催イベントの佐藤。
その際、着付けてくれたご本人様より次の気になるお言葉をいただきました。
「やっぱり、めぐちゃんの年齢だともうちょっと帯の位置が上の方が良かったかな。」
(…
今年こそマスター!衿汚れ簡単お手入れ術
自己責任。でもできたら超便利!
あけましておめでとうございます。
本年も、女将のお役立ち動画ブログをよろしくお願いいたします。
さて新年最初の動画紹介は「衿汚れ簡単お手入れ術」。
半衿ではなく、着物の衿汚れのお話です。
広襟の折れているところ、ちょうど顔の下あたりの部分は、着物を何回か着るとうっすらと汚れの筋がつきます。
手でよくさわるところですから皮脂であったり、あとはうつむいたりしたときにファンデーションがついてしまったりも。
そう、汚れの正体は油です。
放っておくと、油が酸化して汚れが強くなり変色を引き起こしたりもしますので、すぐお手入れに出してもいいのですが、ここを自分でお手入れができると丸洗いは袖や裾など全体が汚れてきてから出すのでオッケー。
毎日、日常着物の女将は、30回くらい着てから丸洗いだそうです。
なので、よく汚れる部分(衿や袖など)は自分でお手入れしてしまいます。
輪染みになってしまったのは2回だけ
正絹の着物は自分でお手入れするのは怖いと思われる方も多いと思いますが、今まで、女将が数えきれないほど自分で手入れをしてきた中で輪染みになってしまったのは2回だけ。
ゼロではないけれど、かなり低くないですか?
だいたい起こる失敗は、揮発剤で汚れの部分を濡らして、まわりをぼかさなかったために輪染みになってしまうということです。
あとは、ホコリ汚れが強かったために、まわりをぼかしきれないとか、素材、加工などによってどうしても輪染みになってしまうという避けきれない事態(ほとんどない)です。
お手入れのポイントは2つ
・揮発剤をたっぷりつかう。だらららっとガーゼからたれるくらい!ザバッと!
・汚れのまわりをしっかりとぼかす
自己責任とはなりますが、きちんとポイントと手順を守れば失敗はかなりの低確率になると思えば、衿汚れが自分でお手入れできるメリットはとても大きいはず。
きちんと仕組みや、やりかたを理解してチャレンジしてほしいと思います。
まずは面倒でも理屈を理解し、失敗するリスクを減らし、するため、動画をご覧ください。
いざ、えり汚れ落としにチャレンジ!
準備するもの
・リグロイン
・茶碗(揮発剤を入れる器)
・ガーゼ(ハンカチ程度の大きさ)
・真っ白なタオル
・お手入れする着物
・度胸(笑)
汚れ落としに使うリグロインは、ベンジンなどと同じ揮発剤です。
特徴は、ゆっくり揮発するという点。
なので、輪染みになりにくいし、失敗もしにくいです。
逆にいうと、汚れ落としという点では弱いですが、素人が扱いやすい薬剤です。
薬局やAmazonなどでお取り寄せが可能です。
ベンジンもよく使われますが、汚れ落ちがよい分揮発が早いので素人はリグロンのほうが扱いやすく安心です。
茶碗は、揮発剤をいれて使います。
余ったら溶剤を戻すので、片口みたいな形のものが便利です。
ガーゼは溶剤をしみ込ませて汚れを拭くものです。
あんまり大きいとたくさん溶剤を使うのでほどほどで。
絹の端切れは滑りやすいのでガーゼが使いやすいです。
その他にも、そで汚れにはささら(馬の毛のブラシ)などを使うこともありますが、衿汚れはガーゼがおすすめです。
やり方
※引火性の薬剤を使うので、火気厳禁。部屋の換気をしっかりしましょう。
1)衿の汚れの部分をタオルの上にのせて、ピンと張る。
2)器にリグロインを入れ、ガーゼを浸して「だららら」とたれるくらいにリグロインをつける
3)汚れ部分にガーゼをたたくように、リグロインをザバっとしっかり染み込ませて、タオルに汚れを移し、ガーゼで着物をこすり、外側に向かってリグロインをぼかすようにひろげる。
4)パタパタ動かして薬剤を飛ばす。その後完全に乾かす(半日くらい自然乾燥させる)
いかがでしょうか?
えっ、それだけ?
と思われる方も多いと思います。
慣れてしまえば日常のアイロンかけや、お洗濯のときのちょっとしたお手入れなどと同じ感覚でできてしまいます。
動画では袖口の汚れの落とし方もご紹介していますが、ちょっと難しいのでまずは衿汚れからトライしてみてはいかがでしょうか。
慣れて来たら…
こちらの短い動画(3分14秒)では手順だけを紹介していますので、こちらを見返すだけでもいいでしょう。
さいごに
正絹の着物はプロにまかせて、とよく言われますよね。
衿を自分でお手入れするというと怖いなあと思う方も多いと思います。
うまくいかないリスクもあるからです。
でも、自分でできたらお手入れに出す手間もお金も節約できてメリットがとても大きいです。
自己責任にはなりますが、なんでもそうですよね。
やってみようと思われたら、動画をしっかり見てぜひチャレンジしてみてください。
日常着物をもっと楽に、たのしく、かんたんに。
ズボラ女将の日常着物術、これからもお楽しみに!
Instagramでブログの更新情報を配信します。
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