おうち着物に。クリップ使いで一日中崩れない半幅帯結び
緊急事態宣言が再び出ている地域に住んでいらっしゃる方も多いと思います。
着物を着て外出する機会が減ってしまっていますが、こんなときこそ大好きな着物に袖を通してみませんか。
ステイホームをおうちで普段着物を楽しむチャンスと捉えて、気軽に着物を着てみましょう。
帯揚げ帯締めいらず。緩まない半幅帯結び
家でリラックスするには半幅帯がおすすめです。
普段お太鼓を結ばれる方が半幅帯を結ぶと、まずその着心地の楽さに驚かれるはず。
帯枕も、帯揚げも帯締めもいらないわけですから。
でも、実は半幅帯ちょっと苦手なの、という方も多いのではないでしょうか。
女将も半幅帯だけでは心もとなかったり、なんだか緩んでくる気がしたりして苦手意識が強かったそう。
そんな方に、女将がこれなら大丈夫!と太鼓判を押した、ゆるまず安定して体型カバーもしてくれる「大人のための半幅帯結び」を紹介したいと思います。
半幅帯は3メートル60センチから4メートル50センチくらいまで長さもいろいろあります。
今回は長くても、短めでも羽の部分を調整することで結べる結び方です。
あとは、小さい着付けピンチを二つ用意してください。
これが結ぶ時に緩まないように手助けしてくれます。
帯板は好みでOK。
たかはしきもの工房の「とるる」を使うと回しやすいですが、なくても大丈夫です。
うまくぐっと締まらない、なんだか緩んできてしまうようで心もとない、そんなお悩みを解決してくれるポイントが2つあります。
早速ご説明していきますね。
変わり侍結びの結び方
1)手先を床にたらすくらいの長さをとります。背中に帯をあてます。このとき、たれのほう(右脇)をピンチでとめると落ちてきません。
2)手を折りあげて、肩にかけます。どんな風でも構いませんが、昔人の女将は二つに折った手先の輪が下に来るようにします。このとき、折り上げた手の根元にピンチを止めます。たれ側のピンチは外します。
3)帯を一巻きします。背中に回して右側で帯の上側を持ち、ぐっと締めます。この時脇のほうでしっかり引いて、ちょっと屈伸をするとよく締まります。これがポイント1です。
4)手をおろして、たれとクロスさせてたれを下から上に引き上げます。このとき、引き抜いてしまわないで、輪にておきます。
5)残ったたれ先と輪が同じ長さになるようにします。それを逆V字に整えます。
6)このとき、上の輪を持ち上げて、手とたれがクロスしている結び目の上を再度引き締めて、そこに小さいピンチを止めます。これで絶対に緩んできません。これがポイント2です。このピンチは隠れてしまうので大丈夫です。
7)結び目の左側の上側を少し中に折り込んで袋のようにして、そこにたれの輪をつっこみます。下にひいて、たれ先の長さとあわせます。
8)袋の根元を少し浮かせて、その中に手先を折りたたんで下から上に差し込みます。帯の長さによって、この手先をじゃばらにしたり折りたたんだりして長さを調整します。
9)最後に浮かせていたたれの輪を下に引き下げて引き締めます。たれも手も、長さの調整はできますのでお好みの形に仕上げてください。手がずれるのが気になる人は、輪に隠れる部分でピンチで抑えてもよいです。
10)最後に後ろにまわして完成です!
こう締めることで、半幅帯が上線が閉まって下に向かって広がる形になります。帯は下線を締めろといいますが、上を締めることで半幅の場合は低い位置で収まりよく結べるのです。
骨盤に下線をひっかけるような形になります。
帯を回す時も回しやすく、1日過ごしても、帯位置が安定してずれなくてらくちんです。
この結び方だととにかく手数が少なくてらくちん。
ぺったんこなので、電車や車に乗っても、椅子に座っても平気。
普段着物に超おすすめの結び方です。
大人に嬉しい!お尻が目立たない変わり侍結び
今日は家でもちょっと着物で過ごしてみようかな、と思われたらぜひお試しください。おうち着物もいいものですよ。
半幅帯でも、おでかけに素敵な華やかな結び方もできます!
おうち着物におすすめの半幅帯ですが、結び方によってはお出かけ用に華やかな帯結びもできます。
こちらの動画では、そんな半幅帯結びをご紹介。
トゥルルルンと帯が回る!前結び用補助板「とるる」と、3色のゴムが使いやすい!
大人用三重紐「三重奏」を使った、おでかけにもおすすめの半幅帯結びもご覧ください。
お太鼓派の方も、半幅帯にチャレンジしてみてくださいね!
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