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帯〆の通る位置を見直そう。帯〆の締め方ワンポイント

帯〆がどこを通ったら一番よいか考える

今回は、帯〆の締め方です。

といっても前の結び目のことではなく、帯〆が通る位置と締め方の女将のこだわりを紹介します。

まず帯〆とお太鼓の関係からお話していきますね。

お太鼓の位置も、お好みがいろいろです。前帯の下線とお太鼓の下線の位置が合ってなければいけないと教わった方もいらっしゃると思います。
40年くらい前にはそれが主流でした。

でもそうするとお太鼓の位置が高くなるのです。

今は、もう少しゆるりと下の位置でお太鼓をされている方も多いのではないでしょうか。

お太鼓の位置が下がると、帯〆は後ろの「て」の中心を通るわけですから、前に回ってきた時に前帯の中心にはなりません。

それを斜めにもってきて前帯の真ん中で結ぶと実は緩みやすいのです。

なので、ここでたかはし女将のこだわりの結び方です!

1)お太鼓の中を通した位置そのままで、前で結びます。この時緩まないようにしっかりと結んでください。

2)前帯を通る部分を上に持ち上げて好きな位置にすれば出来上がり!

この位置は、よく上めは若々しいかんじ、下めは年配などと言われますよね。無難なのは真ん中でしょうか。

ここを持ち上げることによって、帯〆は斜めになるので、より一層締まって帯が安定します。

よい帯〆はくくくっ、と絹鳴りのいい音がします。

これで、お太鼓の中も手の中心、前帯の上でも真ん中を通るようになります。

なーんだそんなことかと思われたかもしれませんね。地味な裏技(?)ですが、効きますよ!

もしこの方法で結んだことがない方がいらしたら試してみてくださいね。

帯〆のゆるまない結び方おさらい

さて、これだけでは本当にワンポイントなので、帯締めが緩まないよう「結ぶ」コツ女将流もご紹介いたしますね。

ポイントとしては、結構、かなり、ぎゅっぎゅっと前に引っ張って引き締めていることです。

1)脇をぐっと前に引く

2)着物と同じうちあわせに帯締めをクロスさせる

3)右端を下から上に通して、手で下から握り込む

4)小指と小指をなるべく近づけて持ち、ぐっと前に引く。こうすることでしっかり締まって、帯と帯締めの間に隙間ができて小指が離れるので、また寄せて前に引き、帯締めをしっかりと締める

5)左端をくりんと上にあげて、輪っかをつくり、その根本をしっかりと指で抑える(帯締めが3重に重なっている部分)

6)作った輪っかに右端を通す

7)緩まないように、根本を抑えながら引き締めていく

8)しっかり左右に締めて完成。このとき、輪っかにした部分が縦にまっすぐ立っていると綺麗です!!

いかがでしたでしょうか。結び方はいろいろだと思いますが、結び目の根本を押さえて離さないのがコツです。いつも帯締めが緩んでしまうなという方は「前にひいて締める」「緩まないよう結ぶとき根本を押さえる」の2つをぜひお試しください。

実際に帯〆を結ぶ女将の動画はこちらです。

【女将お気に入り!帯〆の締め方】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る!」

日常着物をもっと楽に、たのしく、かんたんに。ズボラ女将の日常着物術、これからもお楽しみに!


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