着物の裾のまとわりつきを取りたい!に役立つ静電気除去アイテム『パチシャット』
特徴を知って使い分けよう
冬は静電気が気になる季節ですね。何かに触ったときにバチッ!とくる感覚もいやですし、着物を着た時には足に布がまとわりついたりパチパチするのもいやなもの。
体質にもよりますし、素材の相性にもよりますので一概には言えませんが、なるべくなら避けたいものですよね。たかはしきもの工房では『パチシャット』というなでるだけの静電気除去商品を販売しています。
この商品を作ろうと思ったきっかけは、女将が東京でからっ風の中、満点スリップの営業に歩いていた時のこと。
乾燥しているのもあいまって、着物の裾に静電気がおきて歩けないほどまとわりついてしまったこと。困ってしまって、コンビニで静電気防止スプレーを買ってトイレでシューっとしっかりとかけたんですが、これがまったく効かなかったんです。「だめじゃん!効かないじゃん!」とその時女将は思ったのですが……。
でも、そのスプレーが静電気に効果がないというわけではなく、女将が使い方を間違っていただけなのです。
実は静電気対策商品には「静電気防止アイテム」と「静電気除去アイテム」の2種類があるんです。静電気防止スプレーは、静電気が起こる前に使うもので、静電気が起きてしまってから使ってもほぼ効果がないものなのです。
じゃあどうしたらよかったのか?
それは「静電気除去アイテム」を使うこと。防止と除去は違うものなんです。
この2種類のアイテムの違いをご説明しますね。
静電気防止アイテムの特徴
防止アイテムはスプレー系が多いのですが、いわゆる「界面活性剤」です。界面活性剤は油分と水分を融合させるもので、合成洗剤などによく使用されているもの。それを吹き付けることで、物体の表面に空気中の水分を吸着して「帯電」を抑えることができるのです。これによって摩擦による静電気が発生しにくくなる仕組みのため、起きそうなところにあらかじめ使うもの。静電気が起きてから防止グッズを使っても遅いというわけです。
スプレータイプは広範囲に使えますし、髪や衣類、機械用などさまざまな種類が出ています。着物に使えるかどうかはそのスプレーのメーカーに確認してください。
静電気は乾燥していると起こりやすいですから、水分があるところには起きにくくなります。実は足の肌の乾燥も抑えておくにこしたことはありません。保湿のお手入れを忘れないようにすると違いますよ。
しっとりしていると、静電気は起きない。保湿がキーワードになります。
静電気除去アイテムの特徴
では、起きてしまったらどうしたらいいか? そのときに使うのが除去アイテム。
除去アイテムにはこれまた2種類あり、ひとつは光ったりするキーホルダーなどのタイプ。
これは静電気の速度を遅くしてバチっ!と勢いよくぶつかることを防いで、光に変えて放電するもの。
体にたまった電気を逃してくれるのでドアノブに触る前に確実に電気を逃したいときに使うものです。もうひとつは、高い導電性で放電し、静電気の電圧を小さくして無くしたり、感じないくらいに小さくしてしまうもの。
『パチシャット』はこちらにあたります。サンダーローン®という精密機械に埃を寄せ付けないために開発されたフエルト素材でできていて、この繊維がスパークと呼ばれるバチッ!という衝撃を起こりにくくしてくれるのです。
静電気を除去するものなので、すでに静電気が発生しているとことろや発生しそうなところを撫でると効果があります。
まとわりついた着物の裾などは、撫でるだけで一瞬で除去できる優れものなのです。シートタイプなので、これだと着物のまとわりつき、洋服のまとわりつきを面で除去することができます。持っているだけではだめで、例えば車のドアを触る前にドアを撫でる、などという使い方をします。
さまざまな静電気対策アイテムがありますが、それぞれのアイテムの特徴や使い方をしっかり理解して使うことが大切ですね。使い所を間違うと、コンビニトイレの女将のように「なにこれ!効かないじゃん!」ということになってしまうわけです。
今回は商品の宣伝のようになってしまいましたが、女将のパチシャットくん開発秘話の動画もぜひご覧ください。
【静電気グッズを効果的に使うために!の特徴と使い方】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る!」
日常着物をもっと楽に、たのしく、かんたんに。ズボラ女将の日常着物術、これからもお楽しみに!
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