きもの初心者からフネさんへの道(その2:復活のきっかけ編)

フネさんへの道

こんにちは。
たかはし新人・着物初心者の佐藤めぐみです。

前回、佐藤の着物の出会いがマイナスイメージの塊だったことをお届けしました。

そこから、なぜ「サザエさんのフネさんみたく日常に着物を」と思うようになったのか。
着物への興味が復活したきっかけをお届けしていきたいと思います。
きっかけは突然に。着物と関係ない場で勃発。
大学院時代、フィンランドで開催されるシンポジウムで研究発表する機会をいただけました。もちろんオール英語です。

私にとって初の大舞台&海外。
準備の間、発表内容についてはもちろん、英語コンプレックスで心に不安を抱えておりました。

そんな時、所属研究室の恩師から言われました。

「多くの学生は英語の習得ばかりを気にする。でも、話せるようになっても何を話すのかが大事。
日本人として、日本の文化や歴史を知っていないと話せないよ。」

その時は、発表内容と英語で頭がいっぱいのため、日本の歴史や文化までカバーしなきゃとは思えませんでしたが、とても大切なことだなと心に残りました。

そして、この言葉の意味を体感するのはフィンランドへ行ってからになるのでした。

サウナ文化が壊してくれた自分の壁

現地で会場までのバス移動から発表終了まで、実はあんまり覚えてない(汗)
なぜって、人見知り&英語コンプレックス発動!話しかけてくれるなオーラ全開!!ガクブル緊張超絶マックス!!!

私の発表は2日目。
用意した原稿でなんとか発表は終了。
発表が終わったおかげで、少し気持ちにゆとりが出てきた夕方。
スウェーデンから参加の女性の研究者が、私に声をかけてくれました。

「一緒にサウナに行かない?」

と。フィンランド式サウナも初だけど、一緒に行くことにしました。

さすがサウナ大好きフィンランド。
会場の施設にもサウナ小屋があり、その小屋からバルト海へ桟橋があります。

まだ緊張解けないサウナ初心者佐藤、サウナに入って大人しく座ってました。
一方、私を誘った女性は体があたたまると、小屋の外に出て少しするとびしょ濡れになって戻ってきます。

なんと!まだ9月だったため、雪のかわりに温まった体をバルト海で冷やしていたのです。

そろそろサウナから出ようかなという時、その彼女から「あなたは飛び込まないの?」と言われました。
当時のいつもの私なら、「いや、私は結構です。」だけど、ここは旅先。

真っ裸で桟橋を全力で駈け抜け、バルト海にジャーンプ&ダーイブ!
あの時の水の冷たさと海底の土の柔らかさはしっかり覚えています。
ほんとすっごく気持ちよかった!

(施設からサウナは見えないのに)この話はなぜか他の方にも伝わってて、教授は腹を抱えて大爆笑。
主催の研究者から

「ようやくフィンランド人になったね(笑)」

とのお言葉。

サウナの力を借りて、私の心の扉ちゃっかりオープン。
その場を楽しめるようになり、言葉が通じなくても文化を通じて人と交流できる感触を得た瞬間でした。

言葉が通じなくても伝わった日本伝統の遊び

最終日の夜、なんとか他の国の方々と少しでも交流したい私。
その時、教授からのあの言葉がよみがえります。

なんてこった、こういうことか( ;∀;)

何か伝えられるものはと、目に留まったのは白い紙ナプキン。
思いついて、とにかくせっせと手を動かし作ってみた。

折り鶴と立方体。

フネさんへの道

イメージ図。こんな綺麗じゃないですけども

そんな綺麗にできなかったけど、とても興味を示してくれて、あげたらすごく喜んでくれました。

この経験のおかげで、日本の歴史や文化に興味を持つようになり、少しずつ関連する本を読むようになりました。

そんな中で、日本らしさが見た目でわかり、何より美しい着物。
着物だったら言葉が話せなくても日本のことが伝えられるのでは?って思ったんです。

そこからいつしか、
「日本に生まれたんだし、いつかサザエさんのフネさんみたく日常を着物で過ごせる大人でありたい。」
と思ったわけです。

さて、それからすぐ着物に触れ合うかといえば、そうではないわけですが(笑)
おいおい、いつになったら着物に戻るんだい?と思われるかもしれませんが、続きはまた次回の佐藤の記事でお届けしていきたいと思います。
またお付き合いいただけると嬉しいです。