“着回し”って体格差があっても大丈夫?!【きもの初心者必見】
こんにちは。
今回も、なんとか4回目を迎えました鷹木です。
年を越したばかりだと思っていたら、あっという間に3月が来ますね(^^;
年明け1月の大イベント‟成人式“は今年は残念ながら中止になってしまった県や地域もある中、気仙沼市は‟延期”という選択でしたから、楽しみを持って!待っていて頂ければいいなと思います!(^^)!
成人式、もちろん私にもありました。
十数年前…( ゚Д゚)
と、いう事には気付かなかった事にして(笑)
今回はそんな成人式をきっかけに体験した事や、人から着物を頂いたりした時に学べた事をお話していきたいと思います☆
振袖を姉妹で着る予定でしたが…
成人を迎えた時、私は自分の振袖を仕立ててもらいました。
(十数年後、社員になるとも思わずにこの振袖でお世話になったのが初めてのたかはしとのご縁でございます。)
私は3人兄弟で、すぐ上に兄、8歳離れて妹がおり、身近な従妹もおります。
親戚でも私が一番年上だという事もあって、最初に私が良い着物を仕立てておけば、順番に下の子達に渡す事も出来るのだからと、父が最初の振袖は是非に(たかはしで)作りなさいと、言ってくれていたのです。
着物なんて全然分からず、たいした好みも無ければ、自分に似合う色柄も全然分からないまま、ほぼノープランで店に行きました。
そんな私に当時からいた今の女将や店長のO島、S藤など、皆さんが手間を惜しむ事無く、いろんな種類の色柄を沢山見せてもらい、素晴らしく素敵な1着が出来上がったのでした。
無事に私は成人式を迎え、その数年後_
今度は従妹が成人を迎える時期になった時、最初は私の振袖をと思っていた叔母でしたが、従妹に私の振袖は”大きすぎる”だろうと、体格差に対しての自分の思い込みだけで着れないと判断し、叔母は自分の友人の娘さんから借りた別の着物を従妹に着せました。
(前回の浴衣の際に告白していますが、私は身長165㎝越えの大柄わがままボディ…(//v//)
従妹は身長155㎝前後くらいで体型も普通よりちょいぽっちゃりくらいでした。)
ですが、叔母としては借りた着物の色柄にちょっと思いと違った部分があったようで、着付けの際に美容室で聞いたところ、
「大きい着物でも着付け方法でなんとかなる事もあるから大丈夫」
と言われたらしく、着付け方法で大丈夫と分かっていたら、私の着物を着せたかったと、後から後悔した部分もあったようでした。
大きい着物を着る工夫は下にまとめたので、ぜひ同じ悩みを持っている方がいたら参考にしてみてください(^^)☆
それから更に数年後、妹が成人した際には、妹も普通よりはちょいぽっちゃりくらいで私よりはだいぶ痩せていますが、身長にほとんど差がなかったため、特に問題無く着てたのでした。
家に眠っている着物を着る予定でしたが…
たかはしに入社してからは、イベント等で着物を着る際に、先輩達が後輩に着物をあげたり貸したり、着回ししたり、そんな光景が普通に見られています。
うちでも、自分の母が持っていた着物と、お義母さんが整理したいから着れるものがあればもらって欲しいと言ってくれた物を、私でも着れるものがないものかと、O島やS籐に見てもらいました。
母は身長157㎝で今はちょっと丸っこい感じだけど着物は若い時の物で、若い頃の母の体格ぴったりに作られていたため、
「‟ぬいしろ“が全然無いとどうにも出来ないから小さくてダメだ」
と、お義母さんはもっと小柄な人だったため、子どものサイズのようだと言われてしまい、私の身長サイズでは全く残念な結果でした。
このような経験から、着物って、人と着回し出来るところがすごい!素敵だな☆と思ってはいたものの、
大きい着物を小さい人が着るのが大丈夫なのはなぜか?
小さい着物を大きい人が着れるのにも、大丈夫な場合と残念な場合があると、それもなぜなのか??
ちゃんと分かっていなかった部分を、先輩方に教えてもらいました!
ある程度の差と着付けの技術にもよるようですが・・・
大きいサイズ→小さい人への場合
◆ 身長
‟おはしょり“で調節
◆ 身幅
脇のところで折り返しながら出来上がりの前の位置は変えずに内側に入れ込む
◆ 上半身
前・後ろ身ごろ共に胸の近くをつまみ寄せる(タックをとる)等の工夫
◆ 袖幅
腕を降ろしたとき、手首がすっぽり隠れるくらいまで・・・そのままでOK!
手のひらにかかる・・・NG!お直しを検討した方が良いようです
小さいサイズ→大きい人への場合
◆ 裄(ゆき)と身ごろ
“縫い代”があれば、お直ししてOK
※“裄(ゆき)” = 肩幅+袖幅
◆ 身長
“内揚げ”(余り布部分の縫込み)があれば、仕立て直しをし身丈を伸ばして着れる 等
ただし、内揚げがなくても身丈10㎝くらいの不足なら、見えないところで布を継ぎ足してもよい。
◆ 着付け方法
仕立てを直さないのであれば腰ひもを下げておはしょり部分を下げる。または対丈で着る
※対丈で着る:おはしょりを作らずに着る事
これは基本、小さい着物は仕立て直してサイズを上げるという考えと、直しの時に必要な物ですが、多少の差であれば直さずに、おはしょりをなくす・下前の合わせを少なくする・広衿の前の衿幅を広くとり、半衿をたっぷり出す 等
大→小と同様、着方の工夫で直さなくても着れる事もあるという情報もあり、参考になるのではないかと思います!
用語解説
【おはしょり】
『からげ』と呼ぶこともあり。
それは『すそからげ』のことで、自分の着丈より長い着物を、裾の丈までに紐で手繰って着付けた時、胴回りのところにできる折返しのこと。
【縫い代:ぬいしろ】
裁縫で布と布を縫い合わせるときに、布の端に余分に用意しておく部分、出来上がり線より外側に残す余分の生地。
【身頃:みごろ】
胴部を包む衣服の部分の総称。衿や袖と区別。
前面の部分を「前身頃」、後面の部分を「後ろ身頃」といい、さらに正中線を境に、体の右側を覆う身頃を「右身頃」といい、左側を覆う身頃を「左身頃」という。
【内揚げ:うちあげ】
きものの内側で帯の下になる位置にあらかじめ施しておく縫いこみのこと。
裾がすりきれた時などに裾を切っても本来の身丈を確保出来たり、仕立て直しの際に丈の調節に使える。
まとめ
身長と体格に差があっても、着物は人と着回し出来るというところに単純に驚きと魅力を感じてはいましたが、ちゃんと聞いたりしてみると、極端な差ではもちろん難しいところもあって、だいたい2サイズくらいまでの範囲かな~とか、大きい人が小さい着物を、よりかは、小さい人が大きい着物を着る方が工夫の仕方があるという事がわかりました。
まさに「大は小を兼ねる」といったところですね!
それでも、大きい人も仕立て直しや工夫で着られるチャンス☆があるかもしれないのだから!
思い込みで諦めないで~たかはしに相談や確認に行った方が良いと思いますよ!(笑)
私自身の振袖も、仕立てさせてくれた父と喜んでくれた家族の想いをこれからも大事に、着たいと言ってくれる家族、身内、友人がいたら喜んで貸してあげられるように、大切にしていこうと思います。
全く無いこともないかもしれませんが、十数年経って、もう私自身が振袖を着ることはないけれども、私自身の寸法で仕立てたのだから…自分の着物が人借りた様なサイズに変化している…??
というような成長は遂げないように気を付けて行かねば…と思います!
時々、確認で着てみないとね!!(;´Д`)
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
次回もぜひご覧くださいm(_ _)m
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