令和3年7月

きものよきもの

 昨年は、ほぼすべてのお祭りが中止されましたね。
さぁ、みなさんの町で今年はお祭りが開催されるのでしょうか、今一番の関心事です。

 気仙沼は「気仙沼みなとまつり」が開催されます!ただし、オリンピックに人員が取られ、本来八月第一週土日のところ第三週に日程変更され、さらに土日のところ日曜のみということですから、ずいぶんと印象の違うお祭りになりそうです。それでも、やるという決断をしてくださった上層部にお礼を言いたい気持ちです。当たり前のように開催されていた時にはわからなかったお祭りの意味、全国的に認識されたのではないですかね。町にとって一丸となって取り組む最大のイベントだという位置づけであり、一年の区切りであり、何といっても町の誇りです。また、呉服業界にとっては夏の時期の全てと言っても過言ではないでしょう。
そのお祭りがたとえ1日であっても開催されるのですから、考えたらワクワクします。あ、きっとこれを読みながら「また女将はお祭りで何かやるんだろうな~、好きそうだもんな」って思っている方も多いでしょうね。笑
 若い時は確かにそうでしたが、今は特に何かに参加するというわけではないんですけどね、えへへ。
 
ところで、ワクワク続きのお話をもうひとつしますと、七月のうちに発売されるであろう新商品があります。
新商品と言っても繊維のものではなく、かといって和装のものでもないのです。

実は「練香炉」を発売するのです。

練香ってご存知でしょうか。茶道の経験があれば、きっとご存知のことと思いますが、今まで茶室を出ることのなかった香り、と言っても過言ではないというお香です。
丸くて黒い粒なのですが、様々な香材をはちみつなどで練ったお香で、平安の時代から全く変わらない製法で作られているというものです。
そんなものがなぜ今まで茶室を出なかったかと言えば、芳香させるのに熱のかけ方が非常に難しいからなのです。
その難しい熱のかかり方を簡単に誰でも使用できる香炉にしたのです。
ずっと念願だった日常で味わう練香の香り、まさに和の世界へいざなう香りです。
二十年も考え続けてきた練香炉がやっと完成し、発売されるのです、是非ご期待くださいね。