なんだかほっとしました…
2010年12月21日
大奥様とそのお嫁さん、どちらもお客様という有り難いお得意様があるのですが、そのお二人はとってもうまくいっていて、羨ましいばかりのお二人だったのです。
…実はその大奥様が痴呆気味になられました。
そして困ったことにその症状が進むにつれ、お嫁さんを泥棒呼ばわりするようになってしまったのです。
そして当店にいらして
『うちの〇〇がお宅に私の着物を持ってきて、洗い張りなんか頼んでない? 私のタンスがいつのまにか空っぽになってるのよ 』と言いにくる始末。

それも何度も何度も……。
お気の毒やら悲しいやらで、私まで泣きたい気持ちになりました。
当の本人はいかばかりだったでしょう。ご主人は『〇〇にいつ逃げられるか心配なのっさ 』と冗談のように言いつつも、間に立って大変な日々だと思います。
最近、そのお嫁さんから聞いた話ですが、
さすがに忙しいときなどはショートでも施設に預かってもらう段取りがつき、ホッと一安心。
その時、その施設の看護師さんに言われたそうです。
『〇〇さん、相当お母さんを大事になさっていたのね~。
痴呆になった方が泥棒呼ばわりする人って、とっても大事にしてもらった人や大好きだった人にすることなのよ、なんでかしらね……』
それを聞いたお嫁さんが、どんなに気が楽になったことか、私まで嬉しくなりました(;ー;)
人の気持ちとは難しいものです。
どうして痴呆になると大好きな人にそんな意地悪を言ってしまうのか。
かわいさ余って
っていうのとも違うのでしょうかね。
でも、まずはそのことを知ったお嫁さんはかなり気持ちが優しくなれたようで、ほんとによかったです~。