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夏の着物は透けるもの?透け感を味方に涼しげな着姿に

夏着物は女優気分で着こなして

夏の着物は、透け感が醍醐味。夏の着物を手にとると、手の形が透けて見えるものが多いのではないでしょうか。
袷の時期と違って、裏地もありません。そう。薄くて軽くて、透け感があるのが夏の着物なのです。

一言で夏着物といっても、素材は様々。絽、紗、麻、綿麻、絹麻、夏紬、縮……。綿もありますし、セオアルファなどの新素材もありますね。

特に透けるものは、意外かもしれませんが濃い色の着物です。柄物は少しごまかされたりもしますが、濃い無地の着物は、下に着ているものがばっちり透けることも多いので、特に気を配りたいもの。逆に淡い色で全体に模様があるものなどは透けにくいです。

ただし、これは下に白い襦袢や肌着を着た場合の話です。透け感を弱めたければ濃い色の襦袢を着るというワザもあります。

でも、この透け感こそが、見る人に涼しさを感じてもらえるポイントと言えるかもしれません。

体感が涼しいかといわれると、夏はなにを着ても暑いわけですが、思ったほど夏着物は暑くないとも言えます。直射日光から肌を守ってくれますし、エアコンのきいた室内では冷えないですし、意外と快適な衣類なのです。

そしてなんといってもお洒落ですよね。決して暑い暑いと扇子をパタパタしたりしてはなりません。涼しい風情を演じきる、女優になるのです。当然、注目も集まります。そんなとき、見えてはいけないものが見えない様に、今回は夏着物の透けポイントとその対策をお話いたしますね。

ここが透けます!4つのポイントと対策

<胸元>

まず、一番目立つのは胸元です。
襦袢の衿が透けて見えるのです。なのであまりテキトーに半衿とかつけてるとバレバレになっちゃいます。特に、色のある半衿をつけたときは要注意です。

<お尻>
前は、上前と下前が重なって、2枚の布地がありますから足の形が透けることはまずありません。が、後ろ姿は居敷当がついていなかったりすると足の形が透けて見えることも。襦袢か着物に、居敷当は欲しいところです。

<背中>
衣紋を抜くのに重宝な衣紋抜き。愛用している方も多いのではないでしょうか。でも、透ける着物だと、この衣紋抜きが結構透けて見えてしまいます。襦袢の内側につけるという裏技もありますのでお試しを。

<腕>
襦袢を着ていればそんなこともないのですが、うそつき衿を使い、袖をちゃんとつけないと、腕の形がにょっきり透けて見えてしまいます。フォーマルで透け感の強い着物は、筒袖ではなく角袖をつけたいもの。

要はですね、襦袢をきちんと着れば透け恐るるに足らず、なわけです。

けれども、襦袢を着ないでうそつき衿で少しでも涼しく着れないか、ここでまたたかはしきもの工房としては、考えるわけです。

まず、胸元ですが、半衿の透けは襦袢でもうそつき衿でも同じです。多少左胸が襦袢は生地が一枚被る分やや透けが薄いぐらいでしょうか。

お尻については居敷当がしっかりついていれば、ステテコだけでも座りっぱなしでなければ、まあまあいけます。

背中の、肌着の内側にえもん抜きを留めてしまうと、目立ちにくいです。この裏技については最後にご紹介する動画で詳しく説明しています! あとは、衣紋抜きがお尻に透けて見えちゃうときには、お太鼓のタレに隠れるくらいに折りあげて隠すことを忘れないで。

お袖は普段着物だったら、筒袖でもよいのではないでしょうか?
実は、角袖と筒袖では、暑さが全然違うんですよ。着用シーンで、どちらにするか選んでくださいね。

帯も透けてる!?スケルトンな帯板で解決

あとは忘れがちなのですが、実は帯板も白やピンクだと、透け感の強い羅などの帯のときは透けて見えちゃうんです。そんなときは、透明な帯板を使ってください。えっ、そんなのあるの? とおっしゃるあなた。実はあるんです! たかはしオリジナルのべっぴん帯板 スケルトンをぜひお試しください。

べっぴん帯板 スケルトンはこちら

そして女将が夏着物の「透ける」について検証&透けない裏技を紹介している動画もぜひご覧ください!

夏きもの【透ける】を検証!

夏こそ、うそつき! 襦袢を省略してもポイントを押さえれば怖くない。
透け対策をして、涼しい夏着物ライフをお楽しみください。


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