和装ブラを自分サイズにカスタマイズしてより快適で美しい胸元に＜くノ一 涼子編＞

涼しくて、らくちんな和装ブラ

たかはしオリジナル商品の和装ブラジャーには「Put on キモノブラ」と、もうひとつ「くノ一 涼子（すずこ）」というものがあります。

胸を寄せてあげて美しい鳩胸をメイクするPut on キモノブラを開発・愛用していた女将ですが、しっかりとホールドする分どうしても夏や更年期のホットフラッシュのときなど、暑いと感じてしまうことが。でも、Put on キモノブラに替わるものがないため我慢して使っていました。

そこで「涼しいブラが欲しい！」と開発したのがこの「くノ一 涼子」です。ザ・そのままの名前ですね（笑）

メッシュや縫い目も外側に出して肌にやさしい

まずホールド力を少し弱めることで、暑さを軽減することに成功。またメッシュも外に出して、肌にあたる部分の素材は糸の撚りで伸縮性を出した夏織の綿を使いました。このことによって、かゆみも起こりにくくなっています。ベビー肌着のように縫い目を外に出したり、肌にやさしいことにこだわって作っています。

麻綿でムレない！

また、胸を寄せる力が弱い分は、鳩胸にバストメイクできるように胸元の部分に通気性がよい麻綿を入れてあります。形だけでなく、麻綿によってムレが軽減されますし、さわやかです。

ホールド力が弱いのが欠点

欠点は、涼しさを優先してホールド力を弱めたためにグラマーなかたには押えが弱いこと。胸を寄せて上げる力が足りないので、たとえばブラがLサイズの方が涼子のLサイズを着ると、なんだかゆるくて胸元が下がってしまうと感じるようなことが起きます。

また、アンダーバストのところに押えを入れていないので、お胸がパワーメッシュより下にはみ出てしまうようなことも起きてしまいます。カップが大きい方はPut on キモノブラを使っていただいた方がキレイにバストメイクはできるのですが、どうしても暑い、少しでも涼しくしたいという時に涼子でのりきる裏技があります。

ブラがLサイズの方は1サイズ落としてMサイズを選んでいただくということも有効ですが、今回はカスタマイズで胸の押えをパワーアップする方法など、涼子をより自分にピッタリにして着用していただく方法をご紹介しますね。

オンリーワンにカスタマイズ

ちょっとした一手間で、より快適に美しく。主なカスタマイズ方法は以下の通りです。

わきを三角に縫い詰める

胸のホールド力をあげるためには、わき線のパワーネットと身頃の境の部分を三角に縫い詰めるという方法があります。

最初からしっかり縫ってしまわないで、左右対称にざくざくっと粗縫いして胸のホールド力があがるか、きつくないか確かめてから、しっかりと細かく縫う、もしくはミシンで縫ってください。

アンダーをホールドする力がアップするので、胸がしっかり抑えられるようになります。

補足になりますが、Put on キモノブラのアンダーの押えが弱く感じた場合は脇ではなく胸の真ん中、あごの下にくる部分を縫いつまんでください。つまんだ分は外に出して体にあたらないようにしてください。ちょっと突起ができてしまいますが、ちょうど衿の下になりますので、着物を着ればその影響はないはずです。お試しください。

肩ひもの長さを縫い縮める

前回の＜Put on キモノブラ編＞でもご紹介しましたが、上背がない方や胸が上のほうについている方は肩ひもが長過ぎることがあります。

涼子も同じように前は引き下げず、後ろに下げて胸を持ち上げるようにして使います。胸の脇の腕の付け根のぽにょぽにょ（お肉）がはみださないよう、アームホールを上にあげてつけてください。

その上で、ちょっと肩ひもが緩いなと思うときにはつまんで縫ってください。胸の位置も上がりますし、フィット力もアップします。つまんだ分を縫うときには、肩の真上を避けて後ろか前で縫い目があっても気にならないほうで縫ってください。

補整パッドを縫いつける

涼子には、補整パッドをはさむループがつていますが、実はこのループに挟む位置が自分にピッタリとは限りません。

補整パッドを使われれる方は、毎回自分のベストポジションに挟むのは面倒じゃないですか？　たかはしの補整用胸パッドはメッシュで洗っても縮んだり変形したりしにくいので、もう場所が決まっていたらその場所に縫いつけてしまいましょう。縫いつけるのはざくざくでかまいません。内側にはさむようにしてください。

また、胸パッド自体はポケットがついていて、メッシュの布も付属しているので、自分が厚みが欲しい部分に切り取って入れて調整すると、さらに自分だけのオンリーワン、オートクチュール補整になります。ちょっと一手間かかりますけれども、これをしてしまうと、次から着るときがとっても楽になります。

また、着ていてその補整があわなくなったと感じたら、痩せたとか太ったとか下がったとかそういう体型の変化があるのかも。またそのときは調整してください。

人の体は本当に十人十色です。既製品が全てピッタリという方のほうが少ないはず。ちょっと一手間加えてマイサイズにしたら着心地や効果がアップすることもあります。自分の体と向き合って、調整を試してみてくださいね。

今あるものをそのまま着るだけではなく、いろいろ考えて創意工夫を加えると、人生楽しくなります！　そんな工夫好きが高じて気がついたら肌着メーカーになってしまった女将のアイデアトークはとどまるところを知りません。動画でもぜひ楽しみながらおつきあいいただけると嬉しいです。

以上、くノ一 涼子のカスタマイズをまとめた動画はこちらになります。

【たかはしオリジナル商品を、自分サイズにカスタマイズ！～涼子編～】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る！

パート1のPut on キモノブラ編はこちらです。

【たかはしオリジナル商品を、自分サイズにカスタマイズ！～和装ブラ編part～】たかはしきもの工房「ズボラ女将の和装の常識を斬る！

ご紹介したカスタマイズ方法だけでなく、他にも「こんな風に使ったらよかったわよ！」なんていうアイデアがありましたらぜひたかはしまで、お寄せくださいませ。

日常着物をもっと楽に、たのしく、かんたんに。ズボラ女将の日常着物術、これからもお楽しみに！

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