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半衿のシワはこれで解決!着てからでもできる?裏技紹介

衿芯の幅にあわせて半衿をつけよう

半衿の付け方がうまくいかないと、衿元や首元のところがシワシワ〜〜ヨレヨレ〜〜と見えてしまって残念なときがあります。ちょっとくらいのシワやたるみは、布の表情というか「生きてるなあ」という感じがして好ましく思うこともありますが、ぴーんとシワひとつない衿を目指す方は多いですよね。今回は、少しでもその理想の衿元に近づく方法をご紹介したいと思います。

使う衿芯の幅に合わせて半衿をつける一つめは、自分が持っている半衿の幅にあわせて、半衿をつけるということです。

衿芯を入れた時に、生地が余っていると当然ぐずっとなってしまいます。生地は張っていれば、ぴーんとした表情を見せますし、たるんでいればくたっと見えます。当たり前のことのようですが、これを利用します。

全部でなくても、両方の衿肩あきの間は衿芯の幅に合わせて縫えば、そこの部分はピンと張ります。

衿芯を入れる時にするっと入るのではなく、押して差し込むくらいのピッタリ幅を目指してください。

ピッタリの幅の半衿に衿芯を通すときは、衿芯をU字型にたわませて、きゅっきゅっと押し込むと入っていきます。


使う衿芯も、あまりくたくたのものだと入っていかなかったりもするので、ある程度の硬さがあるほうが望ましいです。

幅も少し広めのほうがよいですし、うまくいかない時には衿芯自体を見直すことも必要だと思います。

縫い終わってからシワが気になったら

縫い終わった状態でシワが気になったときは半衿を縫ってしまった後でシワがやっぱり気になる。でも縫い直す時間もない、という時の対処法を2つお教えします。

その1:衿芯がぴったり幅になるよう半衿を縫ってしまう

衿芯を入れてゆるゆるになっていたら、衿芯をきゅっと上に寄せて、余った分を糸で縫いとめて幅ぴったりにしてしまいます。縫う場所は、衿肩あき部分。衿芯のすぐ下の内側の半衿を、衿に縫い付けます。

この部分を縫うだけで、かなりシワが軽減できます。

その2:衿芯の端を動かないように安全ピンで止める

あとは、半衿の端のほうの対処。ゆるゆるの半衿を衿芯の上でぴーんと張って、端を動かないように安全ピンで止めます。両端です。

この時、あまり半衿をひっぱりすぎると中で衿芯がたわんでしまうので注意してください。

下前の衿の端だけ止めておいて、じゅばんを着てから半衿をなでつけて自然にシワをとってそこでもう片方(上前)の端を安全ピンで止めるというやり方もできます。

対処療法ですが、衿芯がぴーんと半衿を張る土台になってくれますので、かなりキレイになりますよ。

着物を着てから半衿のシワが気になったら

最後に、もう着物を着てしまってから半衿のシワが気になってしまったというときの対処です。

右(下前)の身八つ口から手を入れて、半衿だけをつかんで引っ張ります。

半衿をひっぱるだけでシワがとれますが、時間がたつとやはり元に戻ってしまいます。

それを軽減するためには安全ピンでは止めることはできないので、小さな着付けクリップでひっぱった状態で止めておくのもひとつの手です。この部分につけたクリップは、体に当たって痛いということもあまりないと思います。

以上半衿のシワを軽減する方法でした。

半衿の付け方が一番大事ではあるのですが、衿芯の選び方も実はとても重要です。女将は毎年初売りで衿芯を3本、新調するそうです。毎日着物だと、やはり1年経つと衿芯もくたびれてきます。

少し幅広で、まっすぐなタイプがおすすめ。よく衿の部分が丸くくびれている衿芯がありますが、それよりはまっすぐが半衿の布をきちっと張ってくれます。全体にカーブがついていても、幅は全て同じもののほうがよいです。また、折れたりへたったりした衿芯は半衿のシワにつながりますので、買い替えるとよいでしょう。そんなに高価なものではないので、消耗品と思ってコンディションのよいものを使うようにしたほうがシワ対策になりますよ。

衿芯はおろそかにしがちですが、意外と大切なアイテムなので、いろいろ使ってみてご自分にあうものを試して探してみてくださいね。

女将おすすめの衿芯はこちらです。

衿元の仕上がりがきれいになる! 広巾衿芯

シワシワ半衿の対処方法を紹介した女将の動画も、ぜひご覧くださいね!

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