全部ほどいて無駄なくリメイクできる【きもの初心者必見】

新人ブログ

こんにちは。新人(2年目)の鷹木です!

先日、気仙沼市の隣の隣の市にある某イ○ンモールをプラプラしていた時、着物を扱っているお店の‟ママ振りリメイク“…たる宣伝が目につき、吸い寄せられるかのようにそのお店へ。

もう夏の時期から冬の成人式に向けて準備も始まっているんだなぁと思いつつ、ママの振袖を素敵にお直しして着るかぁ、ふんふん、どれどれ、いいなぁ(._.)と見入っておりました。

そのため、側に来ていろいろと話しかけてくれた店員さんの話が、全然入ってこなかった私でした…。(ごめんなさーい(^▽^;))

という事で今回のテーマは、着物は「リメイク」できることです!

着物は”ほどいて”お直しできちゃう!

以前の記事で、(誰かの)決まったサイズでできている着物でも、着付けの仕方で体格差をカバーして着回しできることをご紹介しました。
※詳しくは”着回し”って体格差があっても大丈夫?!をご覧ください。

ただし、着付けの工夫ではどうにもならない…という場合はお直しが必要なことも学んでいました。この場合のお直しは、小さい着物を大きくするために「縫い代」や「内揚げ」を出して広げるという方法でした。

その方法とは異なり、全部ほどいてまるっとサイズ替え!または着物を洋服にも作り直せちゃうというのだから驚きました。

着物はひとつの反物から直線裁ちで裁断し、すべてのパーツをほぼ直線で縫っています。そのため、仕立てられた着物をほどくと、また一枚の生地に戻るので、無駄な生地がない!ということなのです。

なるほど!細かいパーツになっていない、大中小、様々な生地に戻るのだから、その使い道は自由なんだ!

色柄だって変えれちゃう!

古くなった着物を別の色や柄に染め直し、新しい着物(生地)に生まれ変わらせる‟染め直し“という技術を使えば、仕立て直しもリメイクも更に楽しくなることもわかりました!

染め直しの方法には、

  • 元の色を抜かず、そのまま上から同系色の濃色、もしくは暗色をかけて染めるシンプルな方法の「色揚げ」
  • 着物を脱色してから他の色に染める「染め替え」
  • 色合いが華やかな着物の全体に色を加え、渋く落ち着いた色合いにする「目引き」
  • 着物をほどかず丸のままの状態で染め直しを行う「丸染め」
  • 着物の柄の部分を染めずに地色だけを染め直す「柄染め」
  • 着物に新たに絵柄・模様を付け足す「柄足し」

など、こんなに様々な方法があったことも驚きです!

着物のリメイクに関連して、今は亡き祖母が元気だった頃の思い出を思い出しました。

亡き祖母の浴衣がリメイクで復活

気仙沼では、毎年夏になると「気仙沼みなと祭り」が開催されます。小学校までは家族や親戚と楽しんでいたお祭りも、中学になると友達と行くようになりました。その時の浴衣は、今は亡き祖母が私のために手作りしてくれたものでした。

当時、祖母は反物を何枚かのパーツに大きく切って、絵柄が素敵に見えるところを考えながら、型紙も無しに浴衣を作っていた記憶があります。(最近やっと、きものに型紙はないということもしりました!)夏休みのお祭りを迎える前に、祖母は毎日コツコツと手縫いで針を動かしていてくれたことを思うと、私にとってその浴衣はとても特別な浴衣になりました。

この祖母の手縫いの浴衣を高校生までは毎年着ていましたが、着付けができる人が周りに居なかったこともあり、地元を離れて学生・社会人になるとまったく着なくなってしまいました。

数年を経て、久しぶりに浴衣を着たいと思えた頃には、その時代に合った色柄や、年齢に応じた大人っぽい柄の浴衣が欲しくなり、新しい浴衣を買って着ていました。

その後、20年近くもたんすの中に眠っていた思い出の浴衣が、復活の機会を得ることができたのです。

なんと、母の友人のお母さん(もう90歳オーバーのお婆ちゃんです!)が、簡単な物であれば浴衣を洋服にリメイクしてくれるというのです。その方は、自分の楽しみとボケ防止のために縫物をしているそうで、お願いすると喜んで引き受けてくれました。

私の思い出の浴衣はもちろん、母が子どもの頃自分のお母さんに作ってもらい40年以上大事にしてきた浴衣、妹が着なくなった浴衣など数点をリメイクすることに。

それら全てが丁寧にほどかれて、ワンピースとなって復活したのです!まさに着物(浴衣)リメイク!!

私の一着の浴衣が、ほどかれて生地に戻され、そこから洋服が2着分できました。そのことでわかったことですが、着物と簡単(シンプル)な洋服に使用されている生地の量の違いにも驚きでした。

浴衣のままだったら、着ても年に数回だけ、あとは着られなくなった柄やサイズでほとんど眠っていた着物や浴衣。それが今では、暑い時期にはほぼ毎日涼しく快適に着られるルームウェアになっています。また、家族が大好きでよく行く温泉♨にも必ず持参の、私・母・妹の親子三世代、みんなでおそろい温泉ウェアとしてもフル活躍アイテムとなったのでした☆

※家族との温泉旅行にて私と妹のリメイクワンピースです

嬉し・楽し・思い出いっぱいのリメイクワンピースを、最初に作ってくれたお婆ちゃんとリメイクしてくれたお婆ちゃん達に感謝を忘れず、いよいよ生地が傷んで破れるまで(笑)
今後も大切に着ていきたいと思います(*´з`)

まとめ

お直しの技術で古い着物のサイズ変えはもちろん、シミや汚れも仕立て直しで見えなく隠せちゃったり、染め直しにより色柄を変えて世代を繋いでいくことはとてもおもしろくて素敵なことだと思いました。

生地に戻ることでも、ワンピースやチュニック、ドレスまで、その着物の種類と柄により用途とデザインは様々に、他にもバックや傘、財布、小さなアクセサリー等にまでリメイク出来ちゃうんですね!

着物のままでなくとも思い出やお気に入りを無駄にせず、大事にしていけるのはとても素敵で良いなぁと思いました。

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